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リベラル第3極の中で共産党はどのような役割を果たすべきか

 日本未来の党ができて、自民党などはほくそ笑んでいるでしょう。これで民主党の票が減るんじゃないかと……。

 共産党など他の脱原発・反原発諸政党も、日本未来の党と政策や支持基盤が重なりますから、少なくない影響を受ける可能性があります。原発政策だけでなく、消費増税反対や反TPPという点でも、同じような政策を掲げている政党間での競合は避けられないでしょう。

 しかし、このようなリベラル第3極内での票の取り合いは好ましいものではありません。原発ゼロなどの政策で競い合い、共に勢力を伸ばすという方向をめざしていただきたいものです。
 とりわけ、原発即時廃止を掲げている共産党からすれば、日本未来の党の誕生は痛し痒しというところかもしれません。マイナスとプラスの両面があるからです。

 共産党と未来の党とは目標と支持基盤の一部が重なり、民自公vs未来という対決図式ができれば、共産党の影が薄くなって埋没してしまう危険性があります。これはマイナスの面だといえますが、共産党にとっては耐えなければならない試練です。

 同時に、原発ゼロをめざすという重要政策では共通しており、安倍自民党や石原維新に対する包囲網を拡大し、改憲勢力を孤立させるという点で、客観的には同盟軍としての位置にあるという評価も可能です。もしそうであれば、その勢力の拡大は脱原発・護憲勢力全体の前進を意味することになるでしょう。

 さらに、それは原発ゼロをめざす民主連合政府の樹立に結びつき、共産党も加わる可能性が出てくるかもしれません。そうなれば、大きなプラスだと言えます。

 少なくとも、総選挙後の国会では、脱原発基本法案や消費税増税中止法案の成立のために協力することになるでしょう。それ以外の政策課題でも、協力できる局面は多く生まれてくるに違いありません。

 しかし、問題は当面の選挙における戦略的なスタンスをどうするかということです。リベラル第3極全体の前進とともに、共産党も勢力を拡大するという方向をめざさなければなりません。
 共に競争して勢力を伸ばし合うというのが望ましい。リベラル勢力の内部で競合し、支持を奪い合うというようなことにならないよう互いに知恵を出して工夫し、支持を奪うのであれば極右第3極や民自公の談合3党からだという形になってもらいたいものです。

 それでは、リベラル第3極との関連で共産党はどのような役割を果たすべきでしょうか。一言で言えば、リベラル勢力内に揺るぎない「心棒」を通すという役割です。

 昨日紹介した『しんぶん赤旗』のコメントで私は、位置が揺るがない「北極星」であると共産党を評価しました。「道に迷ったら、この党を基準に判断すれば良い」と……。
 皆さんご存知のように共産党は長い歴史をもっています。選挙での当選を目当てにあわててでっち上げられた「新党」よりも「一日(いちじつ)の長」どころか、「90年の長」があります。

 ということは、経験に裏打ちされた長い活動実績があるということです。何を言い、何をやってきたのかということは、日本国民の多くがすでに見てきた事実です。

 言葉は信頼できなくても、実際に積み重ねられてきた事実は信頼できます。長い歴史と活動実績に裏付けられた信頼感こそ、他の党にはない共産党の強みであると言えるでしょう。

 北極星のように立脚点が明確で一貫しており「動かない」ということは、状況への対応力やフットワークの軽さという点では問題があるかもしれません。しかし、昨日の党名が今日は変わり、原発政策でさえ昨日言ったことと今日言ったことが変わってしまうような、昨今の政治的流動状況の下にあっては極めて貴重なものだと言えるでしょう。

 政策面でも、共産党の主張は具体的で一貫しています。前掲の『しんぶん赤旗』のコメントで、私は「重要政策」として「脱原発、消費増税の撤回、反TPP、沖縄米軍基地とオスプレイの撤去、貧困と格差の是正、社会保障の充実、領土問題の平和的解決など」を挙げましたが、最も明確にこのような立場を示しているのは共産党だけです。

 それに近いのは社民党で、11月30日に行われた日本記者クラブ主催の党首討論で「『政策、理念が近い政党』はどこか」を尋ねられ、共産党の志位委員長は「社会民主党、一点共闘ではどの党とでも」と答えています。共産党と社民党だけでなく、リベラル第3極に属している諸党とは、脱原発、消費増税阻止、反TPPなどでも一致点があり、「一点共闘」を発展させた多面的な共闘が可能になるでしょう。

 日本未来の党は小沢さんの隠れ蓑、利権目当ての野合であって、嘉田さんや卒原発はそれを隠すための目くらましだという酷評もありますが、そうであればあるほど、共産党の役割は重要になります。卒原発を旗印として結集しつつあるこれらの勢力に対して、進むべき正しい方向を示し、ぶれたり逸れたりしないように牽制したり批判したりすることで、その旗印を額面通り実行させるという役割が期待されるからです。

 日本未来の党の一部議員は改憲を容認するかのような発言を行っており、共産党は憲法問題で見解や立場の違いがあることを明らかにしています。嘉田さんは、原発の再稼働を認めるかのような発言を行ってその後訂正するなど、不安定さを示しています。
 このような状況であればこそ、「心棒」が必要なのだと思います。リベラル第3極の中で、共産党がそのような役割を果たすことを大いに期待したいものです。

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