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《ボクシング井岡タトゥー論争》「隠すべき・消すべき」55%がタトゥー否定の厳しい声【アンケート結果発表】 - 「文春オンライン」特集班

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試合中に左腕とわき腹のタトゥーが露出してしまった井岡一翔選手 ©AFLO

 2020年12月31日の大晦日に行われたWBO世界スーパー・フライ級タイトル戦で挑戦者の田中恒成選手を圧倒して、8回TKO勝ちを収めた井岡一翔選手。その試合内容以上に世間の注目を集めたのが、「タトゥー問題」だ。

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汗でファンデーションが流れ、タトゥーが露出

 井岡選手は田中選手との試合中にタトゥーを隠すために塗っていたファンデーションが汗のため流れてしまい、左腕と脇腹のタトゥーが露出してしまった。

 試合後、タトゥーが露出したことに対し、国内のプロボクシングを統括するJBC(日本ボクシングコミッション)が「何らかの処分を検討している」と報じられたため、その是非を問う論争が巻き起こった。

 1月7日には彫り師の団体である「日本タトゥーイスト協会」が井岡選手の処分を巡って、「JBCは『入れ墨とファッションとしてのタトゥーの線引きは難しく、反社会的勢力の象徴としてのイメージは今なお消えていない』と主張していますが、世界チャンピオンである井岡選手と『反社会的勢力』との間に関わりがあると言わんばかりの主張は、井岡選手を侮辱するものです」などと、JBCへの抗議文を発表した。

 そこで、「文春オンライン」特集班では2021年1月13日より1月23日まで、「ボクシングの試合で選手はタトゥーを隠すべきか」を問うアンケートを実施し、657名の読者から回答を得た。回答者の72%が男性、28%が女性だった。回答者の年齢は24歳から90歳までで、幅広い年代から様々な意見が寄せられた。

リングに上がるときは隠さなければならないルール

 JBCは「入れ墨など観客に不快の念を与える風体の者」は「試合に出場することができない」というルール(第86条)を定めている。これは入れ墨の禁止を意味するものではなく「リングに上がるときは何らかの方法で入れ墨を隠さなければならない」という決まりだ。そこで、今回のアンケートでは下記の4つから選択し、その理由も回答してもらった。

Q. ボクシングの試合で選手はタトゥーを隠すべきか?

A. 隠すべきだ

B. 隠さなくてもよい

C. そもそもタトゥーを消さない限りリングに上がるべきではない

D. わからない

 アンケートの集計結果はAの「隠すべきだ」が171票(26.0%)、Bの「隠さなくてもよい」が239票(36.4%)、Cの「そもそもタトゥーを消さない限りリングに上がるべきではない」が191票(29.1%)、Dの「わからない」が56票(8.5%)だった。

「隠さなくてもよい」が最多の票を獲得したが、「隠すべきだ」「タトゥーを消さない限りリングに上がるべきではない」という、今回の井岡選手のリング上でのタトゥー露出に否定的な意見を合計すると全体の55.1%を占める結果となった。

A.「隠すべき」26.0% タトゥーは反社会的勢力をイメージさせる

 まず、全体の26%を占めたAの「隠すべきだ」と回答した多くの人は、タトゥーは反社会的勢力をイメージさせるとして、拒否反応を示した。

「日本では元来入れ墨は島流しの罪人にナンバーを彫り込んだ由来がある。罪人や渡世人が彫っていたものだ。だから人々を娯楽で楽しませ観覧させるような仕事の人には不適当だ」(男性・89)

「見ていて不愉快になる。井岡一翔は今までタトゥーを入れていなかったのに、禁止とされているにもかかわらずタトゥーを入れるなんてチャンピオンとしての自覚がないように思う」(女性・51)

「親からもらった大切なからだに彫り物をする考えが理解できない。TPOを考えて露出した方がいい」(男性・70)

JBCの「ルール」をまずは順守すべき

 JBCの「ルール」をまずは順守すべきとする意見も多くあった。

「JBCがルールで禁止にしているならそれに従うべきで、規則を変更するなりしてから堂々とタトゥーを出せばいい」(女性・55)

「ルールがない殴り合いはボクシングというスポーツではく、ただのチンピラのストリートファイト。強いだけにもったいない」(女性・39)

「どうしてもタトゥーを隠したくないのであれば、始まる前に交渉するか試合に出なければ良い。海外では認められているのなら海外に行けば良い」(女性・41)

「ファンデーションで隠しきれるわけないのは誰でもわかるはず。裸は止めて何か着せればよかった」(女性・57)    

「未成年も見るスポーツ放送には相応しくない」の声も

 また、問題となった試合はTBS系列による全国放送が行われた。一般のボクシングの試合と違い、テレビ中継が行われた点に注目する声もあった。

「不特定多数が視聴するタイトルマッチで、ボクシング協会が認めていないタトゥーが公にされるのは大いに問題があると思う。両者とも、技術面並びに精神面、肉体面とも一歩も譲らず、正々堂々と素晴らしいファイトをした後だけに、非常に後味が悪い」(男性・54)

「タトゥーがファッション的になってきたとはいえ、未成年も見るスポーツ放送には相応しくないと思う」(女性・58)

「子供も見ているので見た目が悪い。自身の好みで彫ったとしても試合では隠すべきで、他人に見せるものではない」(男性・65)    

C.「タトゥーを消さない限りリングに上がるべきではない」29.1%

 続いて、Cの「そもそもタトゥーを消さない限りリングに上がるべきではない」と回答したのは29.1%。中には「リングに上がるな」「チャンピオンベルトを返上しろ」といった厳しい意見が飛び交った。

「何年か前に刺青を皮膚移植で消して試合に出たボクサーもいました。なぜ井岡を試合に出したのか」(男性・61)

「欧州の大企業でもタトゥーがある人の雇用を認めていないところがある。逆に、『刺青が無いとボクシングできないの?』と思う」(男性・61)

「選手の試合よりも、タトゥーの絵柄がどうしても派手な物が多くそっちに気を取られてしまった」(女性・47)

「本当に必要なら産まれた時からから身体についているものだと思う」(女性・55)

「昔、活躍した具志堅用高や渡嘉敷勝男、薬師寺保栄はタトゥーを入れていなかった。ファッション感覚で入れているのであれば、見た目チャラチャラしているようで不愉快」(男性・43)

「多くの観客やファンの目に留まるスポーツ選手は、健全な心と肉体の持ち主として、模範的な社会人である存在としての役割を担っている。長年のボクシングファンの一人だが、テレビ画面に映し出される井岡選手の刺青には、不快な思いを禁じ得なかった」(男性・66)

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