あなたはなぜ誤解されるのか~「私」を演出する技術 (新潮新書)
作者:竹内一郎
発売日: 2021/01/16
メディア: 新書
Kindle版もあります。
あなたはなぜ誤解されるのか―「私」を演出する技術―(新潮新書)
作者:竹内一郎
発売日: 2021/01/16
メディア: Kindle版
115万部突破! 『人は見た目が9割』著者が自己プロデュースの極意を伝授。
「あの人、一言多いんだよな」「あの癖、イライラする」等々、他人の「残念な面」に私たちは敏感だ。あの振る舞いを直せばもっと良くなるだろうに――しかしここで我が身を振り返ってふと気づく。あれ? 私もそんな風に見られ、誤解されているんじゃないか……自分の「残念な面」をどう変えていくか。不可欠なのは「私」を演出する技術なのだ。
『人は見た目が9割』という本、僕も読みました。
若い頃は「人は見かけじゃない!」なんて叫んでいた僕も、いまは、「見た目がすべてじゃないけれど、見た目が良いに越したことはないよなあ」と思っているのです。そもそも、「中身」なんて知りようがないところがあるし、人は、どんどん変わっていくものでもありますし。
人は見た目が9割 (新潮新書)
作者:竹内一郎
発売日: 2012/07/01
メディア: Kindle版
著者は44年間の舞台演出家としての経験をもとに、「うまく生きるために、自分を演出する方法」について語っています。
「人生は舞台、人はみな役者」というのは、シェークスピアの喜劇『お気に召すまま』に出てくる言葉だそうなのですが、僕も50年近く生きてきて、「本当の自分」なんていうのは、存在しないか、表に出すとやっかいなものでしかなくて、どううまく「演じる」かが大事じゃないか、と思うようになりました。
以前、松たか子さんが、あるラジオ番組で、「自然体」と周囲から言われることについて、こんなふうに話していたのを思い出しました。
周りからは自然体といわれることもあるけれど、私にとっての自然体というのは、その場の雰囲気を読んで、それにあった、相手が自分に期待しているであろう行動をすることなんです。それが『自然体』と言われているだけで。
これを口にできるのは、役者一家に育った松さんならでは、なのかもしれませんが、僕はこの言葉になんだか納得してしまって、今でも覚えているのです。
人の「残念」はわかる。問題は自分の残念をどうするかである。
人の残念を指摘する本はこれまでもあった。しかし、それをどうするかという提案は少ない。というのも自分は変えられるが、他人を変えることは至難の業だからだ。私は本書で「自分をちょっとだけ演出すれば、誤解や人間関係のストレスは大幅に減らせる」という提案をしたい。ちょっとだけ変えれば、人は付いてくる。ちょっとだけ変えれば、無駄な対立や軋轢を回避することができる。非言語シミュレーションを研究対象に選んで、24年が経った。
『人は見た目が9割』(新潮新書)を2005年に上梓して以来、非言語コミュニケーションの”伝道者”のような気持ちで、メディアの求めに応じてきたし、社員研修や就活の講演会など、普及活動も多数行ってきた。
そうした活動も多少は貢献したのだろうか、非言語コミュニケーション、非言語情報という言葉は、相当知られるようになってきた。
長い間「ささいなこと」に過ぎなかった非言語情報が、人間関係では、大きな役割を果たしていることに気付いた人も多いはずだ。
人は、「自分のこと」って、案外わかっていないものなんですよね。自分が話しているのを録音・録画して確認すると、自覚していなかった口癖や単調な話しぶりに、「もう見たくない……」と落ち込むことばかりです。
でも、結局のところ、そういう自分を客観的に評価し、演出できるのも「自分」しかいない場合がほとんどなんですよね。
多くの人は、嫌われてまで他人の欠点をあげつらったりはしないし、芸能人みたいに演出家やマネージャーがついているわけでもないのです。
そして、成功体験へのこだわりが、長い目でみるとマイナスになってしまうこともあります。