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長尾たかしが、今後取り組むべき3つの課題

自民党は「真の保守政党」として昭和三十年に結党されました。以来、一党で政権を担いながら、国民政党として幅広く様々な国家観を党内に内包してきました。国家観の合意形成は先送り。しかし、日米同盟がもたらす平和と繁栄を享受し、経済が右肩上がりだった時代には、目下の課題を処理することだけで支持は得られました。一方で結党時に掲げた憲法改正をはじめ自主自立に向けた国民との約束は果たさぬまま、「失われた二十年」に突入したことで、国家の根幹は揺るがされ、国民を大いに失望させたことも事実です。こうした現実に対する反発と抗議があるなかで、自民党は政権与党の座から下野しました。

しかし、自民党はもう一度、原点に立ち返るきっかけをつかもうとしています。かつて安倍晋三総裁は首相在任時に、「戦後レジームからの脱却」を掲げました。戦後民主主義とは、国民主権、基本的人権、戦争放棄にカモフラージュされた無機質・無国籍を理想とするもの。日本人の日本人たる所以を骨抜きしようとする概念です。すなわち、安倍総裁が目指す理念とは、五十五年体制下の自民党そのもののからの脱皮であり、結党時に掲げた保守政党としての原点回帰でもあるのです。美しい日本を取り戻すには、先達が掲げた「王道」を正しく貫かねばなりません。

日本の領土領海を守り、その上に住む日本人が、国体を守り、日本の伝統と文化を継承しながら、さらに発展させる道を担保する。こうした「王道」を貫こうと志す国士を結集させ、政治をダイナミックに動かす。これが新しい自民党の使命。そして、これら三つの大改革に着手しなければなりません。


●雇用対策・社会保障


個人の自助がはじめにあり、それを支えるために公助・共助が存在しています。敗者にはい上がる志を促し、勝者は自立を応援する。秩序ある自由を保障し、敗者復活のできる公平で公正な社会をもたらすことが自民党に求められています。

民主党政権下では、社会保障論議は給付と負担をセットで議論しなければならないところ、バラマキ的な制度や特例など給付の議論に終始しがち。受給者より数十倍以上も存在する負担者の存在は放置されました。自民党は、支える側の納税者の意向もしっかり汲み取り、誤った弱者観による歪みを正すことを求められます。

例えば、生活支援とはあくまで自立を促すことが目的であり、雇用対策としての位置づけをより明確にする必要があります。社会保障・労働保険制度、求職者支援制度、生活保護制度という三層のセーフティネットのなかでも、特に「求職者支援」を拡充する。高齢者や重度の障害者など現実的に自立が困難な人は除き、前向きな敗者にはしっかり受け皿を用意すべきです。


●景気対策


こうした雇用政策を通じて国民生活を守るには、景気回復が必要不可欠です。自民党が掲げる国土強靭化基本法案は、こうした「敗者復活の一丁目一番地」に位置づけないといけません。わが国は「輸出大国」とはいえ、輸出依存はGDP対比十六%。八十四%は内需なのです。経済活性化を促すカンフル剤は、足元にある老朽した水道や橋梁のようなインフラの耐震化ではないかと考えます。

民主党は「コンクリートから人へ」と掲げましたが、コンクリートが人命を守り、経済を守っている点は見失われがちでした。公正な入札制度と公平な人材採用をベースに、必要な公共事業を推進する。そこに新技術を投入し、意欲ある労働者を雇用する。日銀法を改正し、インフレターゲットを引く。そして、一年間で六十兆円規模の紙幣を市場に流す。この国難の出口は災害対策を大義にした公共事業です。


●外交・安全保障


我が国の自主防衛の強化が必要なことはいうまでもありません。自国を自国の力で守れないことが相手につけ込まれる隙を与えてしまうのです。今後は防衛力について真正面から議論し、領土を守るべくあらゆる対処法を模索し、強い姿勢で行動していかなければなりません。海上保安官に離島警察権を認める海上保安庁法改正案は成立しましたが、さらに主権侵害目的の不法入国は厳しく罰する法改正も目指す。そして、国会・政府・国民が一体となって、周辺国と日本の間に領土紛争が存在するという国際認識を高めます。

とはいえ、我が国の安全保障は在日米軍なしには語れません。また、現状の安全保障上、海兵隊基地は沖縄しか考えられません。普天間基地の移設先は原案通り辺野古沖とし、一方で、沖縄県民の気持ちを理解せずに沖縄に安全保障を押し付けてきた過去を直視し、危険の除去、経済の振興、地位協定の改正にこれまで以上に努めます。

民主党外交の結果、アジアの友好国から失われた信頼を一日も早く回復しなければなりません。まず、インドやASEAN諸国にインフラ投資など経済協力をさらに促し、より強固な関係を築く。また、日米韓三カ国の防衛協力をさらに強め、北朝鮮による日本人拉致問題の被害者の安全確保と帰国の実現のために連携を深めなければなりません。


 三年間の議員経験を経て、諸課題を根治していくには「憲法改正」こそが急がばまわれの最短の道であり、まさしく「王道」であるとの確信を強くしました。真の保守政党として五十五年体制からの脱皮を目指す新生自由民主党で、これまでご指導頂いた皆様と共に、命を懸けて、汗をかきたいと心に誓い、戦いに臨みます。

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