東京五輪・パラリンピック組織委員会会長の森喜朗元首相が4日午後、都内で報道陣の取材に応じ、3日に開かれたJOC(日本オリンピック委員会)臨時評議員会で「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」などと女性を軽視する発言をしたことについて説明した。
森会長は冒頭、「五輪、パラリンピックの精神に反する不適切な表現だったと認識している。深く反省しています。発言は撤回したい」と謝罪しつつも、「五輪、パラリンピックの精神に基づいた大会が開催できるよう、引き続き献身し努力していきたい」と会長職の辞任は否定した。

記者から辞任の必要性について問われると、「辞任するという考えはありません」と改めて強調した。さらに、記者から組織委のトップとしての適性を尋ねられると、「あなたはどう思いますか」と逆に記者に問いかけた。記者が「適任ではないと思います」と答えると「ならば、それでいいんじゃないですか」と語気を強める場面もあった。
会見の終盤、森会長は「面白おかしくしたいから聞いてんだろ」と吐き捨てる一幕もあり、会見は20分ほどで終了した。
森会長は3日のJOC評議員会で、「女性がたくさん入っている理事会は、理事会に時間がかかります」「うちの恥を言いますが、ラグビー協会は今までの倍、理事会に時間かかる。女性がなんと5人います。女性はやっぱり優れたあれがありまして、競争意識が強い」などと発言。国内外から強い批判を浴びている。