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「その日その日の状況に応じて異論を唱えていればいいという考えはおかしい」佐々木俊尚氏がコロナ報道に苦言

 今月7日に期限を迎える緊急事態宣言が栃木県を除いた10都道府県で延長されることが決定した。

 2日の会見で菅総理大臣は「今回延長する都府県については、感染者数が十分に減少しているとはいえない地域もある。また、多くの地域で医療体制も引き続きひっ迫をしている。全国の新規感染者数は、宣言を行った1月7日は7721人。その後減少に転じ、2月1日は1783人だった。これまでの対策により、国民の皆様のご協力ではっきりとした効果が見られ始めている。引き続き制約の多い生活でご苦労をおかけするが、今ひとたび、皆様のご協力をお願いしたい」と訴えた。

・【映像】韓国が選んだ“厳しい行動制限“

 先月の発出以降、1日あたりの感染者数は減少してきているようにも感じられるが、医療提供体制は依然としてひっ迫。宣言が解除されても感染レベルが「ステージ2」に下がるまで、飲食店への夜8時までの時短営業要請は継続される。そうした中、飲食店や感染者に対する罰則強化と、それに伴う補償についても議論がなされてきた。

 ケンドーコバヤシは「緊急事態宣言が飲食店の方々に出されている感覚があって、自分たちに出されている気がしない。今後は、例えば少人数制とか1時間で退店しなくてはならないとか、さらに徹底するのであれば“お一人さま”だけの入店にするとか、客の側に枷を作るという考え方もあるのではないか」と話す。

 ジャーナリストの佐々木俊尚氏は「新型コロナウイルスには1週間から2週間の潜伏期間があるし、あまり発症しない若い人が遊びに行って感染源になり、同居する重症化しやすいお年寄りに感染させるといったような、たちの悪いウイルスだ。戦おうにも、やはり現状のやり方では限界もある。それでも強制的なことはせず、あくまで自粛で頑張ろうということになったのだから、政府としてもひたすら呼びかける、あるいは補償・給付を増やすといったこと以外、封じ込めのためにできることはないと思う。それなのに、マスコミは一体何を求めているのかと感じる」と指摘する。

 「特措法改正の問題でも、当初は盛り込まれていた罰則規定を取りやめた。それも一つの考え方だったが、マスコミや野党を含め、多くの人が反対したから取りやめたわけだ。にも関わらず、緊急事態宣言を延長するとなった途端に、より厳しい措置が必要だと言い出す。これはどうなのだろうか。その日の状況に応じて異論を唱えていれば済むとメディアが考えるのはおかしいと思う。他国のように刑事罰を導入してもやるべきなのか、それとも日本式の自粛でやっていくのかどうか、その岐路なのであって、なんでもかんでも反対反対と言っていても埒が明かない」。

その上で佐々木氏は「1、2カ月の短期間だけギュッととしめて一旦収束に向かわせた方が、経済への影響も抑えられるのは明らかだ。そして、その間のダメージへの補償については国民一人当たり100万円を配るが、それ以外はやらない、というぐらいの方が効くと思う。菅総理はもう定額給付金はやらないと言っているし、財務省を中心に次世代にツケを残すのであまり金はばら撒かないほうがいい、と言っている。しかしOECD諸国ではインフレを起こすまではとにかく財政出動してもいいという方向に舵を切りつつある。どちらが正しいかはわからないが、少なくとも財務省が言うほどインフレにはなっていないわけで、世界的な財政の流れに乗り遅れているのではないか」と問題提起。東洋経済新報社の山田俊浩・会社四季報センター長も「3年、4年というスパンで考えた場合、一旦は財政が悪化してもいいんだという考え方に立たないといけないと思う」と話していた。(ABEMA/『ABEMA Prime』より)

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