JR東日本が全国で初めて実施するのが、東北新幹線の車両の一部をリモートワークスペースとして開放する実証実験。新型コロナウイルスによる外出自粛の影響などで利用が落ち込む中、新たな活用方法を見出そうと、これまで控えるよう呼びかけていた新幹線の座席での携帯電話の通話に加え、ウェブ会議などの実施が可能になった。
【映像】JR東日本&帝国ホテルの取り組み
リモートワークの推奨車両は各列車に1両ずつ設けられていて、利用するためには対象となっている列車の乗車券と新幹線特急券を持っていれば追加料金はかからない。感染症対策として、使える座席は限定されているが、空いていればいつでも利用することができる。
JR東日本ではこのほか、新型コロナの影響で海外旅行が減り大幅に減便している「成田エクスプレス」をシェアオフィスとして利用する実証実験も行っていて、コロナ禍での新しい働き方に対応したサービスの開発を進めている。
そして、コロナ禍の中の取り組みとして注目されるのが、“第2の仕事場”として需要を見込む帝国ホテルの新サービスだ。1日から予約の受付を始めたのが、「ホテルに住まう」をコンセプトにした新事業。月額36万円から帝国ホテルに住むことができるというものだ。
客室3フロアの一部を改修し、99室の居住スペースを確保。最短の利用期間は5日で15万円で、1泊あたり3万円だが、1カ月の利用であれば36万円で、1泊あたり1万2000円。日本を代表する超一流ホテルとしてはお得感のある価格かもしれない。
利用者は、フィットネスセンターやプール、サウナも利用可能。また、サブスクリプション方式で、月6万円でルームサービスによる食事、ランドリーサービスも3万円で提供する。
このサービスに反応したのが、2ちゃんねる創設者のひろゆき氏だ。「月45万円で食事洗濯執事駐車場付きで日比谷の帝国ホテルに住めるって、日本の物価、安過ぎない?」。家賃としてはなかなか手が出る価格帯ではないものの、東京・千代田区の一等地で至れり尽くせりの居住空間が得られると考えれば、ひろゆき氏のような受け止め方もできるのかもしれない。
さらに、ひろゆき氏は宿泊業界の未来についてこんな“予言”もしている。「コロナ禍が収まったとしても、航空会社が潰れたりしているので、外国人観光客は少ないまま。日本中のホテルが生き残りをかけ、ホテルをサービスアパートメントに変えるというのを始めるけど、帝国ホテルより安くするしかないので、安価なホテル住まいが日本中に増えて、民泊は更に安くなる」。
宿泊・交通業界の新たな取り組みについて、BuzzFeed Japan News副編集長の神庭亮介氏は「どちらもユニークなアイデアで面白いなと思う反面、そうした奇策を繰り出さなければならないほど切実な状況に追い込まれているということでもある」と話す。
また、帝国ホテルのサービスについては、「日割りにしたらビジネスホテルよりいいのではないかということだが、日割りなどのコスパを気にする人はおそらく36万円を払って連泊したりはしないと思う。実際に泊まるのはおそらくエグゼクティブの方だったり、YouTuberが『帝国ホテルで暮らしてみた!』みたいな動画をあげるために泊まったりするかもしれない」と指摘。
一方、フリーアナウンサーの柴田阿弥は興味津々な様子で、「泊まってみたい。家族がいる方はなかなか難しいかもしれないが、一人暮らしだったらちょっと気分を変える感じで、執筆とかで籠るのはいいかなと思った」と述べた。
(ABEMA/『ABEMAヒルズ』より)
▶
映像:焦燥感が人気? 話題の「Clubhouse」とは