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- 2011年01月19日 08:11
「インターネット=良いこと」の幻想を捨てろ+チュニジアの革命
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ベラルーシ生まれで米国に住むブロガー、ユーゲニー・モロゾフという人が、ネット革命に懐疑的な本(The Net Delusion: The Dark Side of Internet Freedom)を出したという。
http://www.amazon.com/Net-Delusion-Dark-Internet-Freedom/dp/1586488740/
http://www.evgenymorozov.com/about.html
この本をまだ読んでいないが、チュニジアの革命でフェースブックやツイッターなど、SNSが大きな役割を果たしたといえるのかどうか、つまり、「SNSで革命が起きた」といえるのかを、17日夜のBBCテレビ「ニューズナイト」が議論したときに、モロゾフ氏がゲストコメンテーターの一人として出ていた。
自分は「ネットの普及=良いこと」という論調でこれまでいろいろ書いてきたので、はっとすることがいろいろあった番組クリップであった。
以下はその中の抜粋である。
まず、ワイヤードUKのデービッド・ローワンが、「ツイッターやフェースブックで暴動が起きたりはしないが、ある地域で、政府や企業に説明責任を果たさせる一つの方法になる」「また、傍流にいる人々に発言の場を与えるのがSNSであり、インターネット」という。
「チュニス革命=SNSの勝利」とする一部の報道に水を差す発言をしたのが、オックスフォード・インターネット・インスティテュートのビクター・メイヤー=ションバーガー(Viktor Mayer-Shonberger)教授だ。「革命が起きるには様々な要素が複雑に絡み合う。ツイッターやフェースブックは1つのツールだったかもしれないが、どんな役目を果たしたのかはまだはっきりしていない」
「イランの場合は、SNSを使って、野党勢力がすでに抗議をしたがっているような人々を対象に、デモをするようにと呼びかけていた。だから、ツイッターはすでにある意志を持っている人に、行動を起こす動機を与えるにはいいが、大きな運動を開始できるわけではない」。
マイヤー=ションバーガー教授は、インターネットで革命が起きたという「ユートピア幻想を信じたがる気持ちが、社会の中にある」と指摘する。
しかし、インターネットを使うのは市民ばかりでなく、政府側も使う。とすると、SNSなどを使うことで、当局にマークされ、拘束される事態もある。
ネット革命に懐疑的な本を書いたユーゲニー・モロゾフ(Evgeny Morozov)と、ネットコラムニストのローリー・ペニー(Laurie Penny)がコメンテーターとして出演した。以下は司会者と二人のコメンテーターの会話である。
−「ネットのユートピア幻想」とは何か?
モロゾフ:1990年代から、インターネットでイランや中国などの抑圧的政府が崩壊するのではないかという見方があった。この見方はまだある。
―しかし、SNSがなかったら、イランやチュニジアでの市民の抗議デモは起きなかったのではないか?
モロゾフ:国によって事情が異なるが、イランの場合は、いずれにしても、デモが起きていたと思う。デモの後に何が起きたかに注目するべきだ。 イランでは政府はSNSを使って、デモに参加した人を捕まえた。
―SNSがなかったら、チュニスで起きたような規模のデモは起きなかったのではないか?
ペニー:ここ一年半ぐらいの間、世界中でSNSは重要な役目を果たしてきたと思う。しかし、興味深いのは、大きな技術革新が起きているので、その結果はまだ分からない。常に新しいことが起きているし、24時間サイクルのメディアがあるので、今起きていることをすぐにみんなが知りたがる。結果はどうなる、これからどうなるか、と。実際には、誰も分からない。だから、この段階で、(政府がインターネットを使ってデモに参加した市民を拘束しているからといって)インターネットが抑圧的だ、いや抑圧的ではないとは結論は出せない。事態はもっと複雑だろうと思う。
―しかし、事態を発酵させたのはネットではないか。古いメディア、例えばテレビは何もできなかった。ツイッターなどの情報を出すだけだ。
http://www.amazon.com/Net-Delusion-Dark-Internet-Freedom/dp/1586488740/
http://www.evgenymorozov.com/about.html
この本をまだ読んでいないが、チュニジアの革命でフェースブックやツイッターなど、SNSが大きな役割を果たしたといえるのかどうか、つまり、「SNSで革命が起きた」といえるのかを、17日夜のBBCテレビ「ニューズナイト」が議論したときに、モロゾフ氏がゲストコメンテーターの一人として出ていた。
自分は「ネットの普及=良いこと」という論調でこれまでいろいろ書いてきたので、はっとすることがいろいろあった番組クリップであった。
以下はその中の抜粋である。
まず、ワイヤードUKのデービッド・ローワンが、「ツイッターやフェースブックで暴動が起きたりはしないが、ある地域で、政府や企業に説明責任を果たさせる一つの方法になる」「また、傍流にいる人々に発言の場を与えるのがSNSであり、インターネット」という。
「チュニス革命=SNSの勝利」とする一部の報道に水を差す発言をしたのが、オックスフォード・インターネット・インスティテュートのビクター・メイヤー=ションバーガー(Viktor Mayer-Shonberger)教授だ。「革命が起きるには様々な要素が複雑に絡み合う。ツイッターやフェースブックは1つのツールだったかもしれないが、どんな役目を果たしたのかはまだはっきりしていない」
「イランの場合は、SNSを使って、野党勢力がすでに抗議をしたがっているような人々を対象に、デモをするようにと呼びかけていた。だから、ツイッターはすでにある意志を持っている人に、行動を起こす動機を与えるにはいいが、大きな運動を開始できるわけではない」。
マイヤー=ションバーガー教授は、インターネットで革命が起きたという「ユートピア幻想を信じたがる気持ちが、社会の中にある」と指摘する。
しかし、インターネットを使うのは市民ばかりでなく、政府側も使う。とすると、SNSなどを使うことで、当局にマークされ、拘束される事態もある。
ネット革命に懐疑的な本を書いたユーゲニー・モロゾフ(Evgeny Morozov)と、ネットコラムニストのローリー・ペニー(Laurie Penny)がコメンテーターとして出演した。以下は司会者と二人のコメンテーターの会話である。
−「ネットのユートピア幻想」とは何か?
モロゾフ:1990年代から、インターネットでイランや中国などの抑圧的政府が崩壊するのではないかという見方があった。この見方はまだある。
―しかし、SNSがなかったら、イランやチュニジアでの市民の抗議デモは起きなかったのではないか?
モロゾフ:国によって事情が異なるが、イランの場合は、いずれにしても、デモが起きていたと思う。デモの後に何が起きたかに注目するべきだ。 イランでは政府はSNSを使って、デモに参加した人を捕まえた。
―SNSがなかったら、チュニスで起きたような規模のデモは起きなかったのではないか?
ペニー:ここ一年半ぐらいの間、世界中でSNSは重要な役目を果たしてきたと思う。しかし、興味深いのは、大きな技術革新が起きているので、その結果はまだ分からない。常に新しいことが起きているし、24時間サイクルのメディアがあるので、今起きていることをすぐにみんなが知りたがる。結果はどうなる、これからどうなるか、と。実際には、誰も分からない。だから、この段階で、(政府がインターネットを使ってデモに参加した市民を拘束しているからといって)インターネットが抑圧的だ、いや抑圧的ではないとは結論は出せない。事態はもっと複雑だろうと思う。
―しかし、事態を発酵させたのはネットではないか。古いメディア、例えばテレビは何もできなかった。ツイッターなどの情報を出すだけだ。



