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この問題 公明党はこう考える

TPP問題
国民的な議論が不十分
交渉参加を決めるのは拙速
貿易、農業だけでなく、生活全般に重大な影響
石井啓一・政調会長

―公明党は自由貿易の拡大について、どう考えるのか。

石井啓一政調会長 日本は貿易を通じて経済発展を遂げてきました。今後ますます成長が見込まれるアジアとの貿易活性化は欠かせません。これまで公明党は、FTA(自由貿易協定)やEPA(経済連携協定)を積極的に推進し、将来的にはAPEC(アジア太平洋経済協力会議)の加盟21カ国・地域によるFTAAP(アジア太平洋自由貿易圏)構想を実現すべきだと考えています。

―なぜ、TPP(環太平洋連携協定)交渉参加には慎重なのか。

画像を見る 石井 「例外なき関税撤廃」を前提とするTPPは、関税撤廃の例外品目を認めるFTAやEPAと性質が決定的に違います。しかもTPPは、経済・貿易や農業に限らず、医療、介護、保険、食品安全など広く生活に影響を及ぼす可能性が高いにもかかわらず、その情報が国民にはほとんど知らされていません。そこで、公明党は国会に調査会か特別委員会を設置し、十分審議できる環境をつくるべきだと訴えてきました。

―民主党はTPPを推進する方針をマニフェストに明記したが。

石井 野田首相は「きちっと情報提供を行って、十分な国民的な議論を行った上で、あくまで国益の視点に立って結論を得る」(昨年12月23日)と主張し、TPP交渉参加に向けた関係国との事前協議を開始しました。しかし、これまで情報提供や国民的議論があまりにも不十分なばかりか、“国益”とは何かを具体的に示していません。(1)情報開示(2)国民的議論(3)国益に関するコンセンサス(合意)―の条件を満たさず、TPP交渉参加を決めることは拙速です。

―日本政府は今月20日、RCEP(東アジア地域包括的経済連携)と、日中韓FTAの交渉開始に合意する一方、米国とTPPの事前協議を加速させることで一致したが。

石井 RCEPと日中韓FTAは、日本が従来からめざしてきた、柔軟な経済連携路線であり、歓迎すべきです。しかし、それと全く異なるTPPを主導する米国と事前協議を加速するのは、整合性がないと言わざるを得ません。アジア全体の自由貿易構想をどう描き、何を優先するのか。その中でTPPをどう位置付けるのか。政府は明確に説明すべきです。

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