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コロナ禍で肌や髪など身体に変化あり 「自粛虫歯」も増加中

1年以上にわたる自粛生活は、知らず知らずのうちに体を蝕んでいる(写真/Getty Images)

 家にこもり、リモートワークに励んでいれば新型コロナウイルスの感染リスクは大幅に下がる。しかしその代償が“老け込んだ外見”であるのならばこんなにつらいことはない──。

「今朝ゴミ出しをしたとき、隣の奥さんと1か月ぶりくらいに顔を合わせたのですが、私を見てギョッとした顔をしたんです」

 そうため息をつくのは緊急事態宣言下の東京で暮らす専業主婦の森下絢子さん(仮名・54才)。

「『なんだか老けたんじゃない? 具合でも悪いの?』と言われてしまいました。あわてて帰って鏡をのぞき込んだら、確かに白髪が増えて、背中も丸くなり、まるで今年80才になる母と見まごう姿でした。

 そういえば隣の奥さんは、たかがゴミ出しにもきちんとメイクをして髪もちゃんとお手入れしていた。同じ自粛生活なのに、どうしてこんなに差が出てしまったのかと反省しかありません」

 等しく巣ごもり生活をしているいまだからこそ、日々の過ごし方で私たちの外見は大きく変わる。

 クレアージュ東京エイジングケアクリニック院長の浜中聡子さんは「特に肌に関しては二極化が進ん でいる」と指摘する。

「家にいる時間が増えたからこそ、徹底的にケアをしてきれいになろうとする人がいる一方、『外出しないから』とお手入れどころか洗顔もしないという人がいます。その場合、食事や睡眠時間など生活習慣も乱れていることも多く、自律神経に作用して血流が悪化します。結果、肌のくすみやくまを招き、見た目の印象も大きく変わってくるのです」(浜中さん)

 肌の変化は手にもおよぶ。ユースキン製薬の調査によれば、手荒れに悩む人は例年よりも1.5倍増えたという。顔とともに手のケアも必須だろう。

 人に会う機会が減ったことで、おしゃれを手抜きするようになった人もいる。メイクをほとんどせず、部屋着にコートを羽織って買い物に出かけるという人も珍しくない。

 そうした“緊張感のなさ”は、決して気のせいなどではなく、人体に影響を与えることがわかっている。

 実際、資生堂と東京都健康長寿医療センターが共同で行った調査によれば、メイクをすることで健康寿命が延びるという結果も出ている。

 美容院に通いづらい自粛生活では、メイクと並んで髪のお手入れもおざなりになりがちだ。

 浜中さんは、コロナ禍で髪の毛に関する悩みを抱える人が増えていると指摘する。

「特に薄毛や抜け毛を問題視する声が多く上がっています。年代を問わず、普段あまり悩むことのない20代も含まれているのが特徴です。

 原因は自粛による生活習慣の変化やストレスに加え、巣ごもりによる洗髪回数の減少と考えられています。

 自宅にいるからと、シャワーや入浴をせずに一日を終える人も多いですが、髪や頭皮は気がつかないうちに皮脂やほこりで汚れており、毛穴が詰まると発毛の妨げになってしまう。

 また、頭を洗わないことで頭皮が刺激されず、血流が悪くなって抜け毛につながる可能性もあります」(浜中さん)

 生活様式の変化が招く身体機能の衰えはほかにもある。

 みえ呼吸嚥下リハビリクリニック院長の井上登太さんは、会話の減少による嚥下や呼吸機能の低下を懸念している。

「診察していると、明らかにコロナ自粛の影響でのどや肺の機能が落ちている人が増えたことを感じます。

 人間は食べ物を飲み込んだりしゃべりながら唾液を飲み込んだりして、1日に600回ほど嚥下をしますが、自粛生活で人と会わず、会話する機会がなくなれば、それが300~400回程度に減ってしまう。たった1日しゃべらないだけでも、のどの機能は衰えてしまうのです。

 また、声を発する機会が減れば口や舌、首のまわりの筋肉が衰えます。これにより滑舌が悪くなる、唾液の分泌量が減少するなどの変化が起こり、ものを飲み込む力はさらに弱くなります」

 唾液の減少は虫歯リスクも上げる。実際、最近は“自粛虫歯”が増えていると言うのは、東陽町歯科医院院長の大谷直さんだ。

「家にいる時間が長ければ、食事の時間以外にもお菓子をつまんだり甘い飲み物を飲んだりと、四六時中、つい何か口にしてしまう人が多い。コロナの影響で、定期的に受けていた歯科検診に行けなかったという人もいます。マスクをしているうえ、他人と直接会う機会も激減したため口臭もあまり気にならず、気づいたら虫歯や歯周病が悪化していた、というケースは珍しくありません。

 特に歯周病は、脳梗塞や心筋梗塞、糖尿病などの全身疾患を招くと考えられており、放っておくと生死にかかわる可能性もあります」

※女性セブン2021年2月11日号

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