今年度の第3次補正予算案は、昨日26日の衆院本会議で、自民、公明両党と日本維新の会などの賛成多数で可決され、参院に送られました。
この中には、「GoToトラベル」の延長費など、コロナが収まった後の経済対策などが盛り込まれていて、立憲民主党や共産党などが、GoTo事業などを撤回し、医療機関や生活困窮者への支援を強める予算の組み換えを求めましたが、与党は反対し、異論を封じての衆院通過になりました。
コロナ対応が急がれるから第3次補正予算案を作ったはずなのに、これを閣議決定したのは昨年12月15日で、第3波の拡大や緊急事態宣言が再発令されることが予想されていませんでした。
現状にあったものにするには、野党の修正案を審議し、作り直す必要があったのに、残念です。
3次補正の総額は19兆円超ですがそのうち感染防止策は4兆3500億円しかないのは、誰が考えてもおかしいでしょう。
補正予算は、原則今年度中に使うわけですが、それまでにGoToが再開できるわけもないのにです。
GoTo予算は、1次補正で獲得したものが、まだ使い切れていない、とのこと。
また二階幹事長の力で、国土強靭化という、急を要するコロナ対応ではないものに、コロナ対応以上の予算がついているのも納得できません。
野党も、急を要する補正予算なので、時間をかけずに、修正案を出すことで、早めの採決に理解を示しましたが、それがどう受け止められるか、悩ましいところかと思います。
参院では、問題点を明らかにし、必要な修正をしてもらえればと思いますが、一度衆院で可決したものを参院で修正するとまた衆院に戻すので、現実的には、現在の与野党の議席差からしても、難しいのでしょう。