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世界の労働時間、20年8.8%減 新型コロナで大幅縮小=ILO


[ジュネーブ 25日 ロイター] - 国際労働機関(ILO)は25日に公表した報告書で、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を受けて2020年の世界の労働時間が8.8%減ったと明らかにした。09年の金融危機で失った労働時間の約4倍となる。ただ、回復の「一時的な兆し」が見られるとの見方を示した。

減少分は正社員2億5500万人の労働時間に相当する。新型コロナの感染拡大を抑えるための封鎖措置によって失業または労働時間を減らされた労働者は1億1400万人と過去最高水準に達した。

ILOは「労働時間が大幅に減ったことで労働所得は世界的に8.3%減少した(景気支援策を含まない計算)。3兆7000億ドル、もしくは世界の国内総生産(GDP)の4.4%に相当する額だ」と説明した。

ILOのライダー事務局長は記者会見で「1930年代の世界大恐慌以来、最も深刻な労働市場の危機だ。打撃は2009年の世界金融危機時よりはるかに大きい」と指摘。その上で、「比較的良いニュースはある。回復の一時的な兆しが見られることだ。ただこうした兆しは脆弱で不安定であるほか、まちまちな内容だ」と補足した。

ライダー氏は、失業者のうち71%(8100万人)が就職活動をしていないことを「特に不安視している」と話した。「パンデミックに関連した規制や社会的義務が要因で働けないのか、就職活動を諦めてしまったのか、こうした人たちは労働市場から離脱してしまった」と指摘した。

労働時間は21年も減少し、22年も減る可能性がある。

ライダー氏は「全てのシナリオは、労働時間が引き続き減ることを示している。21年を通して、そしてそれ以降も、何百万人もの人にとって経済的・社会的ストレスが続くことを意味する」と述べた。

ILOのデータによると女性と若年層の労働者が最も打撃を受けた。業種別では、宿泊と食品サービス、小売り、製造の打撃が最も大きかった。

一方、ライダー氏は「金融や情報技術など一部の部門は20年を通して伸び続けた」と話した。

雇用の喪失は15─24歳が8.7%であったのに対し、大人全般は3.7%。ILOは「失われた世代のリスクが明確に表れた」とし、「先行き不透明感は依然として高いものの、21年の最新の見通しによると、ワクチン接種計画が進むにつれて大半の国で今年下半期に力強く回復する」との見方を示した。

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