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明けましておめでとうございます!バイデン政権下のタックスポリシー

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大変遅くなりましたが明けましておめでとうございます!2021年のタックス・ワールドもいろいろとありそうだけど、今年もよろしくお願いします。

2020年はCARES ActでTCJAにひとひねり

2020年後半はアメリカ大統領選挙の顛末フォローや、2020年内に公表されたクロスボーダー課税がらみの財務省規則、等のキャッチアップに明け暮れてしまい、気づいたらもう1月も後半。アマデウス・モーツァルトの誕生日が目の前だ。WFHも既に一年近くなり、曜日とか過ぎていく時の感覚とか麻痺してることもあり油断してるとすぐに月日が経ってるんでビックリ。米国タックス的には、TCJAの地殻変動インパクトが続く中、2020年はさらにCARES Actっていう「ひとひねり」があったんで、これら全てを正確に適用しないといけない日本企業米国現地法人2020年3月期の申告書作成負荷は高く、いかに至難なるかはコンプライアンスに費やす所要時間が物語る。これって愚痴、それとも言い訳(?)。

大統領選挙

数日前に究極のDCインサイダーかつ生涯ポリティシャンのバイデン政権始動。アメリカ大統領選挙は結局、本当のところ何が起こったのか分からず仕舞いの部分も多いけど、最初に面白いなと感じたのは、投票直後、特に選挙当日11月3日の夜中から翌日4日の未明にかけて、天王山4州で若干不自然に(?)バイデンの票だけが増えてトランプを逆転したタイミングで、メインストリーム・メディアが一斉に選挙に不正はなく、そのような疑義には全く根拠がない、と徹底封印しようとしていた点。同時にコーディネートされる形でハイテク企業も不正と言う用語の使用自体がポスティングのポリシー違反、というような強硬な態度で臨んでいた。ニューヨークポスト(タイムスじゃないからね、もちろんだけど)が選挙直前にすっぱ抜いたバイデン一家の外国政府との癒着を裏付けるメールの存在を、他のメディアアウトレットやハイテク企業が徹底隠滅させた辺りから全体主義っぽい変な感じになっていたけど、選挙後の世論操作もチョッと不自然な気がした。最近の米国の情報統制は、形式的には政府の直接的な検閲に基づく訳ではないので、連邦憲法のFirst Amendmentで保障されているはずの言論の自由という権利をどのように整理するのかは法的に難しいところ。

11月3日の時点では、実際に各州、特に争点の4州、で何が起こったのか未だ誰も把握できなかったし、その後の告訴等の法的な手続きに基づく具体的な疑義内容もまだ明らかになる前だったけど、その時点で「根拠がない」という徹底的な報道を繰り返し目の当たりにしてしまうと、逆に本当は何か一般市民に知られては都合の悪いことでもあったんだろうか、って疑わざるを得ない逆効果があった。4年間に亘る不透明かつ一方的な報道の結果、今のアメリカでは、ケーブルネットワークのニュースは、報道されている内容と逆が実は真実(?)っていう印象を持つ人が多い。

そんなこんなで、当初は「なんか変な感じ」って程度にしか思ってなかったんだけど、そこに究極の人物が登場してきてますます「聞きしごとまこと奇し」状態となりついつい深堀りしてしまった。古文や漢文、苦手教科だったんで、用語の使い方変だったらゴメン。要はミステリアスになった、ってこと。果たしてその人物とは誰か?

その人物の話しをするには時計の針を20年ほど戻す必要がある。今は昔、2001年10月にエンロン・スキャンダルが飛び火して、Big 5会計事務所の中でも最高のReputationを誇っていたアンダーセンが倒産してしまい、その後のBig 4体制に移行して今に至っている点は業界に身を置いてなくても覚えてる方も多いだろう。アンダーセンは司法省に「起訴された段階」で上場企業の監査業務を提供できなくなり、他の訴訟もあり即倒産してしまったんだけど、その後、一審、控訴審では起訴処分に準じて有罪判決が下されたものの、4年後の2005年、最高裁判所が9対ゼロで無罪を確定している。法的になぜ無罪だったのかは「ARTHUR ANDERSEN LLP V. UNITED STATES 544 U.S. 696 (2005)」で、当時の主席判事Rehnquist(ストライプのローブ姿が懐かしいね)が端的な判決文を書いてくれているんで、興味がある方は読んでみるといい。

エンロン、アンダーセン、そしてその後のSOXは今でもBig 4会計事務所のオペレーションを大きな影響・爪痕を残しているし、その影響でデロイトを除く3社は利益相反の観点から連邦政府の指示でコンサルティング部門を手放している。デロイトもコンサルティング部門をBraxtonってリブランディングして手放すって2002年には公表したんだけど、いろいろな理由で唯一セパレーションに失敗し、それが逆に後年功を奏し、コンサルティング部門のプレゼンスでFirmが大きくなっていくことになる。万事塞翁が馬だね。

ちなみに米国の最高裁は自らの裁量によって上訴を受理するか否か決めることができるシステムになっていて、最高裁に上訴されてくる年間ザックリ5000件のうち、100件未満のケースしか受理しない。アンダーセンのケースが受理されたのは、そのだけでも珍しい展開。受理された段階で、下院の判断を追随することはないだろうって大体想像できたけど、蓋を開けてみると9対ゼロの判決だったのでチョッとビックリ。最高裁の判決って大概5対4では?、ってイメージが定着してる感があるけど、実際には今日のようなハイパーポリティカルな環境下でも半分近いケースが9対ゼロらしい。いずれにしても、9対ゼロっていうことは米国司法界の最高の知見が全員一致でシロ判断したことになる。そんな最終結果ではあるんだけど、2001年にアンダーセンが消滅してしまったことや、80,000人以上が一夜にして職を失ってしまったことに変わりはない。

このアンダーセンやその後の複数の起訴に関して、司法省が証拠隠滅等を含む悪事に基づきポリティカルな動機から無実の市民を禁固に追いやっている、という点を実名、しかもトップ中のトップの重鎮たち、入りですっぱ抜いた本が出版されてて、僕も会計事務所に勤務し、また米国で法律に従事する立場から、興味深く読んだことがある。こんな刊行を敢行(駄洒落?)して、正義感溢れるのは分かるけど、随分と怖いもの知らずの凄い弁護士がいるんだな、程度の感想を持ったのを覚えてる。著者はシドニーパウエルっていう女性弁護士で、ご自身も以前は司法省で多くの事件を担当している経験豊かな弁護士。法律そのものはあまり知らなくても小説みたいな感覚で読めるんで興味があったらぜひ。しかも、登場人物がその後のロシア疑惑捜査にも繋がっていたりして007みたいだ。

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