記事

「侮辱罪だ! 謝罪させろ!」逮捕された“マスク拒否おじさん”は東大出身の研究者だった《捜査員相手に大暴れ》 - 長岡 薫

 新型コロナの感染拡大で、マスクの着用が当たり前となった昨今。一方でマスク着用を巡るトラブルも多い。

【写真】この記事の写真を見る(5枚)

 1月10日、カリフォルニア州ロサンゼルスの薬局ライト・エイドに入店したハリウッド俳優ブルース・ウィリスがマスク着用を拒否。薬局側から退店を求められたと報じられた。

 日本でも同月16日、“鼻出しマスク”で大学入学共通テストを受けていた男性(49)が、「鼻までをマスクで覆うように」という監督官の再三にわたる指示に従わず、失格になった。

ピーチ機の緊急着陸で逮捕

 そんな中、飛行機でマスクの着用を拒否してトラブルを起こし、緊急着陸させた茨城県在住の大学職員(当時)、奥野淳也容疑者(34)が、1月19日に威力業務妨害などの疑いで大阪府警に逮捕され、1月22日に同罪で起訴された。トラブルを起こしたのは2020年9月だったが、罪状に疑う余地はなく、逮捕からわずか3日でのスピード起訴となった。

昨年夏頃にも皇居で「マスク拒否」騒動を起こしていた奥野容疑者

「事件は去年9月、釧路から関西空港に向かうピーチ・アビエーションの機内で起きました。客室乗務員がマスクを着けていない奥野容疑者に着用をお願いしましたが、かたくなに拒否。その際、近くにいた乗客から『気持ち悪い』と言われたことに奥野容疑者がヒートアップし、『侮辱罪だ! 謝罪させろ!』などと大声を上げ始めました。客室乗務員から再三注意を受けましたが、聞く耳を持たず、挙句には、客室乗務員の腕をつかみ怪我を負わせたのです」(府警担当記者)

 このままでは、安全な飛行ができないと判断した機長は、途中の新潟空港に緊急着陸。その場で奥野容疑者を降ろしたものの、運航は1時間半余り遅れ、飛行機に乗っていた100人以上の乗客に影響が出た。

奥野容疑者は東大卒の“エリート”だった

 トラブルの様子を乗客が撮影した映像はYouTubeにもアップされ、奥野容疑者が降りる際、迷惑を被った乗客たちからは大きな拍手が上がっていたが、奥野容疑者はそしらぬ顔で申し訳なさそうな様子は全く見られない。

「マスク拒否」を頑なに譲らない奥野容疑者だが、日本の最高学府である東京大学を卒業していた“エリート”だったことが判明している。

「奥野容疑者は高校を卒業後、東京大学に進み、博士課程まで一貫して東大で研究生活を送り、比較政治学を専攻していたといいます。事件の際には、明治学院大学で学生たちに論文の書き方を教える『特別ティーチングアシスタント』として勤務していました。しかし、明治学院大学は21日付で契約を解除しています」(前出)

「マスク拒否おじさん」を自称しSNSで持論を展開

 大学生に指導する立場の研究者が起こした大騒動。奥野容疑者は飛行機を降ろされたことに納得がいかなかったのか、トラブルの後、Twitterやブログで「マスク拒否おじさん」を自称し、ピーチを批判する持論を展開した。

《航空業界の低迷は長期的に続くでしょう! 不合理なマスク強要やオペレーションの稚拙さ等「身から出た錆」もあります》(奥野容疑者のTwitter1月16日より)

「マスクを着用できないのは、健康上の理由だった」と主張し、民放のテレビ番組にも顔出しで出演していた。

長野県内のホテルでもトラブル

 さらには、去年11月に宿泊した長野県内のホテルでも、夕食時にマスクを拒否して警察の出動を伴うトラブルになるなど、身勝手な振る舞いを続けた。そしてついに、大阪府警の逆鱗に触れたのだ。

「奥野容疑者もまさか自分が逮捕されるとは思っていなかったのか、逮捕当日にも『鼻出しマスク』の状態で大学入学共通テストを受け逮捕された男性を擁護するツイートをしていました。捜査員が自宅に踏み込んだ際には暴れて抵抗したといいます。

 逮捕後もマスクを着用する事はなく、調べにも『私はマスク拒否おじさんだから着けません』などと話し、反省の様子はみられません。ただ、ピーチでのトラブルのあとには、マスクを着けて外出していた様子も確認されていて、本当に着けられない理由があったのかは疑問です」(全国紙社会部デスク)

 捜査関係者が語る。

「1月22日夜に奥野容疑者は釈放された。当初、その処遇については裁判所側と検察側で意見が割れていた。裁判所はすぐに釈放してもいいのではないかという意向を示す一方、検察側は奥野容疑者がまた問題を起こすのではないかと懸念し釈放には否定的だった」

 釈放された今、奥野容疑者はTwitteやブログで何を語るのだろうか。

(長岡 薫/Webオリジナル(特集班))

あわせて読みたい

「新型コロナウイルス」の記事一覧へ

トピックス

  1. 一覧を見る

ランキング

  1. 1

    致命傷にはならないだろうが、やはり菅さんが受けた傷は深い

    早川忠孝

    02月25日 19:06

  2. 2

    「過去最大の赤字よりマズい」電通が五輪中止より恐れている"最悪のシナリオ"

    PRESIDENT Online

    02月25日 19:10

  3. 3

    迷走続ける菅政権 首相を苦しめる「成り上がり」のジレンマ

    御田寺圭

    02月25日 10:59

  4. 4

    【読書感想】ロシアを決して信じるな

    fujipon

    02月25日 10:14

  5. 5

    久保田智子44歳 20代で「子供は難しいでしょう」…特別養子縁組で親になるまで 「文藝春秋」3月号「巻頭随筆」より - 久保田 智子

    文春オンライン

    02月25日 15:33

  6. 6

    ワクチン確保に慌てる必要なし 政府批判は動きを非効率化させる危険も

    中村ゆきつぐ

    02月25日 07:19

  7. 7

    犬や猫の店頭販売やペットのネット販売禁止へ 動物愛好国フランスの"一歩"

    BLOGOS編集部

    02月25日 07:06

  8. 8

    2020年代の産業革命

    ヒロ

    02月25日 10:48

  9. 9

    「日本資本主義の父」渋沢栄一が現代の首相たちを見たらどう思うのか

    毒蝮三太夫

    02月25日 06:33

  10. 10

    10万円給付金問題 立憲民主党も非課税世帯中心に限定給付案をまとめる これでは政権奪取は無理だ

    藤田孝典

    02月25日 13:53

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。