記事

『映画 えんとつ町のプペル』大ヒット中 キンコン西野さんに聞く「これからの子どもに必要な力とは?」

1/2

『映画 えんとつ町のプペル』が大ヒット上映中。原作・製作総指揮・脚本を手がけるお笑いコンビ「キングコング」西野亮廣さんは出す書籍が全てベストセラー、挑戦を続ける姿に支持が広がっています。そんな西野さんに、今子どもたちに必要な生き抜く力とは?を聞きました。

この記事のポイント

  • コミュ力が絶対に必要
  • 勝てるところに連れて行ってあげる
  • 「知らないものを否定する」はやめよう

絵本としてスタートした『えんとつ町のプぺル』がついに映画化。物語には迷いながらも成長する少年ルビッチの姿、信じて見守る大人たちの姿が描かれ、子どもも大人も泣ける作品と大評判。原作者であり、製作総指揮・脚本も手がける西野亮廣氏は、クリエイターであり、クラウドファンディングなど新しい手法を活用するマーケターとしても常に注目を集めています。そんな西野氏に、前半ではこれからの子どもたちに必要な力とは? 後半では、そんな力を持つ子どもに育てるために親が必要なことについてお聞きしました。

コミュ力が絶対に必要

──早速ですが、先の読めないこれからの世の中で、大人になっていく子どもたちにはどんな力が必要だと思いますか?

西野 コミュニケーション力ですね。コミュニケーション能力が絶対に必要です。

──なぜでしょう?

西野 技術で差別化を図れていた時代はもう終わったからですね。みんな技術高いし、みんな歌うまいし、みんな料理もうまいしってなってきたら、選ばれる理由って「技術」じゃなくて「人」になっていくので。「あの人に仕事をお願いしたい」っていうのが一番の理由になるんです。さらに言うと、ちょっと皮肉なんですけど、出番が多い人が技術も上がっていくんです。技術で差別化が図れないとはいえ、技術の差は絶対出てくる。

そうなると、コミュ力が低い人、無愛想な人はつらくなってくるんです。だからコミュ力の重要性は安く見積もらない方がいいです。

──なるほど。コミュ力により実地を増やすと、技術力も上がる。

西野 おしゃべり上手になる必要はなくて、ただよく笑えばいいんです。そうするとその人に話しかけたいと思う人が増えるので、打席に立つ回数が増えて技術力が上がって、最終的におしゃべりも上手くなります。

勝てるところに連れて行ってあげる

──人と交わることで、知識も身に付いたりしそうですね。

西野 そうですね。いろんなとこに行ってゲラゲラ笑ってるやつは沢山話しかけられてるから、「なんでそんな詳しいの?」っていうくらい知識を持ってることが多いです。一方で、コミュ力が低い人は知識が増えないですね。自分の脳みそに情報を入れる時に自分一人分の労力しか使えないので、知識が増えづらい。コミュ力次第で、知識もむちゃくちゃ差が開きますね。

──技術を高めてから出て行くんじゃなくて、とりあえず人に会ったり話して笑ったりしたほうがいいということ?

西野 絶対そうです。あと、明るいやつは失敗しても許されるので。悲壮感出ちゃうと、失敗した時にもう全然許されなくなっちゃうから。色々挑戦しやすくなるので、「失敗しても許されるやつになっておく」というのは大事ですね。

──コミュニケーションが元々得意な子もいれば、苦手な子もいます。繊細でなかなか自分の殻を破れない場合はどうしたらいいでしょう。

西野 うーん、それって自分目線でしかなくて、目の前の人の事はどうだっていいっていう発想ですよね。考え方としては優しくないなって思います。だって「私、人見知りだから」って公表しちゃうと、目の前の相手が頑張らなきゃいけなくなるじゃないですか。コミュニケーションはやっぱり共同作業で、相手のことを考えたら、明るく振る舞ってあげたほうが相手も喋りやすくなるし優しいですよね。相手だって盛り上がらないリスクがある中、勇気を振り絞って喋ってくれているわけなので。

基本的に他者目線でものを考えたら、そういう結論に至らないはず。そこの優しさって、むちゃくちゃ大事だと思います。「他者目線を持つ」って、社会に出たら絶対必要じゃないですか。サービスって「お客さんは何をしたら喜んでくれるんだろう?」ということなので。

──親はどんな風に接したら、子どもの力を伸ばしてあげられるでしょうか?

西野 自分の常識を押し付けちゃうと、子どもは自分以下になっちゃうじゃないですか。それはやっちゃダメだなって思います。勝ち癖というか、「勝てるところに連れて行ってあげる」っていうのが一番大事かもしれないですね。僕もインターン生を教育する時、そいつが勝てそうなとこに配置します。苦手なことを我慢してやらせると萎縮しちゃうので、結果を出せそうなところにどんどん連れて行く。

「我慢を強いる」「忍耐だ」みたいなのは、良くないかもしれないですね。やっぱり「調子に乗る」って大事じゃないですか。調子に乗って気持ちよくなってどんどん勉強する、みたいなのが良いですよね。例えばその子がすっごい習字が嫌いなのにもかかわらず習字教室に通わせ続けるより、何にハマるかわからないから色々やらせてみて、めちゃくちゃハマるものがあったら、それを全力で後押しするとか。

その時に必要なのは親の勉強ですね。親が勉強してないとその選択肢がないので。

あわせて読みたい

「えんとつ町のプペル」の記事一覧へ

トピックス

  1. 一覧を見る

ランキング

  1. 1

    小池都知事の3つの嘘とそれを突かないマスコミの欺瞞

    青山まさゆき

    03月09日 09:33

  2. 2

    ウーバーイーツ、報酬3割減に組合が怒り 安すぎて"配達拒否"する人も

    キャリコネニュース

    03月08日 20:58

  3. 3

    女性政治家・候補を無理やり数だけ増やそうとすると…?ジェンダーギャップの解消に向けてできること

    音喜多 駿(参議院議員 / 東京都選挙区)

    03月09日 09:11

  4. 4

    やっとメディアが報道しはじめた小池知事の行動 1年経っても7割がウイルスに不安

    中村ゆきつぐ

    03月09日 08:31

  5. 5

    「負け組」と言われたソニー半導体事業 売却検討からの逆転劇

    fujipon

    03月09日 10:44

  6. 6

    メディアが報じない薬物事件のリアル 高相被告が再犯をしないために続けていた努力

    阿曽山大噴火

    03月09日 08:05

  7. 7

    涙で明かす葛藤。私は震災を語っていいのか…乃木坂46久保史緒里、故郷・宮城への思い

    塩畑大輔

    03月09日 10:00

  8. 8

    ドキュメント3・11 イギリス大使館はなぜ「真実」を見抜けたか

    新潮社フォーサイト

    03月08日 08:12

  9. 9

    複雑化した社会で機能崩壊しつつある民主主義 いまや先進国の重大な疾病に

    ヒロ

    03月09日 12:11

  10. 10

    官邸で“令和の2・26事件”勃発! 「不思議な口癖」で分かった菅首相の答弁能力は国難じゃないでしょうか 「いら立ちを抑えながら反論する場合に用いられる言い回し」 - プチ鹿島

    文春オンライン

    03月09日 09:05

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。