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NY市場サマリー(21日)ドル3日続落、S&P・ナスダック最高値

[21日 ロイター] -

<為替> 終盤のニューヨーク外為市場ではドルが3日続落。予想を上回る米経済指標や大規模な景気刺激策を巡る楽観的な見方で米経済の回復期待が高まり、高利回り通貨を求める動きが強まった。

一方、ユーロは上昇。欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は、新型コロナウイルスの感染再拡大や制限措置の長期化が域内経済のリスクになる恐れがあると警告した。

ECBは21日の定例理事会で大規模な量的緩和の維持を決定。また、経済下支えに向け低金利の継続を再確認した。

ただ、市場参加者は世界経済見通しの改善やバイデン米大統領による約2兆ドルの刺激策に注目していることから、ラガルド総裁の発言に外為市場はほとんど反応しなかった。

この日発表された米新規失業保険申請、12月の米住宅着工件数、1月のフィラデルフィア連銀業況指数はそれぞれ予想を上回り、経済が徐々にけん引力を得ていることが示された。

ブランディワイン・グローバル・インベストメント・マネジメントのグローバル債券ポートフォリオ・マネージャー、アヌジート・サリーン氏は、資産市場では全体的に成長への楽観論は大きいとし、「世界成長が回復し、貿易収支が悪化し、米連邦準備理事会(FRB)が緩和政策を継続するため、ドルは下落するとみている」と述べた。

終盤の取引でドル指数は0.3%安の90.103。週初には約1カ月ぶり高値の90.956を付けていた。

ユーロは対ドルで0.5%高の1.2163ドル。対円では125.92円。

TDセキュリティーズの外為戦略グローバルヘッド、マーク・マコーミック氏は、ユーロ圏のワクチン接種が米国に比べて遅れていることから、対ドルのユーロ安シフトが起きていると指摘した。

ドルはオーストラリアドル、カナダドル、ニュージーランドドルといった資源国通貨に対しても下落した。

英ポンドは対ドルで2年半ぶり高値を更新。新型コロナワクチンの接種ペース加速で景気回復が速まるとの期待が高まった。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは9.1%安の3万2247ドル。市場では米国の規制強化が懸念されているという。

NY外為市場:[USD/J]

<債券> 米金融・債券市場では、インフレ期待とともに長期債利回りが上昇した。バイデン政権下での追加的な国債発行の見通しが注目されている。

指標10年債利回りは1.6ベーシスポイント(bp)上昇の1.1058%。

2年債と10年債の利回り差は3.3bp拡大の97.91bpとなった。

TDセキュリティーズの金利ストラテジスト、ゲンナディー・ゴールドバーグ氏は、イールドカーブのスティープ化について、バイデン政権の追加財政刺激策を受け国債が追加発行されることを示唆していると指摘。「これが市場の手掛かり材料だ。多額の追加発行が行われるという懸念がある」と述べた。

米財務省は来週、2年債(600億ドル)、5年債(610億ドル)、7年債(620億ドル)の入札を実施する。

10年物インフレ指数連動債(TIPS)利回りは一時2.171%に上昇。150億ドルの10年物TIPS入札を受けた。

ゴールドバーグ氏はTIPS利回りの上昇について「やや行き過ぎ」とした上で、「インフレ率が大幅に上昇し始めるにはしばらく時間がかかる」とした。

10年物TIPS入札は最高落札利回りがマイナス0.987%、応札倍率が2.68倍となり、需要は堅調だったという。

米労働省が21日に発表した16日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)が90万件と、前週の92万6000件から小幅ながら改善したことも利回り上昇につながった。

ジャニー・キャピタル・マネジメントのチーフ債券ストラテジスト、ガイ・レバス氏は、新規失業保険申請件数が小幅に改善したことは「申請件数が増加傾向にないことを示す」と指摘。「米雇用市場の一段の悪化を懸念する声もあったが、少なくともこの日の数値はそのような懸念が現時点で起こっていないことを示唆している」と述べた。

2年債利回りは1bp弱低下の0.125%。

米金融・債券市場:[US/BJ]

<株式> 米国株式市場は、S&P総合500種とナスダック総合が終値で最高値を更新した。労働市場の回復が緩慢なことを示す経済指標を受け、バイデン新政権による新型コロナウイルス追加経済対策への期待が広がった。

ダウ工業株30種も前日に付けた最高値を上回る水準で推移したものの、引けにかけて下げに転じた。

労働省が発表した16日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は90万件と、前週の92万6000件からやや改善したが、依然として高水準にとどまった。新型コロナ流行の勢いは衰えておらず、国内の雇用は2020年12月に続き、2カ月連続で減少する恐れがある。

一方、他の経済指標では住宅部門や製造業の堅調さが示された。

ナスダックは向こう数週間に決算を発表するアルファベットやアップル、アマゾン・ドット・コムなど大型株主導で上昇した。今週発表されたネットフリックスの好決算を受けて期待が高まっている。

ビーム・キャピタル・マネジメントのマネジングディレクター、モハナド・アーマ氏は「コロナ感染拡大の可能性を踏まえ、投資家は昨年の同じような時期に奏功した戦略に戻るだろう。IT(情報技術)や在宅勤務関連が好調になっている」と述べた。

構成銘柄にIT株を含むラッセル1000成長指数は今週、金融やエネルギーなど景気敏感株の比重が大きい同バリュー指数をアウトパフォームしており、今月前半の流れが反転している。

S&Pの業種別指数のうち21日の取引で上昇したのは、情報技術、一般消費財、通信サービスの3部門に限られた。

バイデン大統領が20日、キーストーンXLパイプラインの建設認可を取り消す大統領令に署名したことを受け、エネルギーの下げが目立った。

バイデン氏は、21日には新型コロナ封じ込めに向けた新たな戦略を打ち出し、検査の拡大やワクチン供給不足への対処、マスク着用義務、米国への渡航者に対する手続きなどに関する大統領令に署名した。

個別銘柄では、予定より早く決算を発表したインテルが取引終盤に買われ、6.46%高で終了。第1・四半期の利益と売上高の見通しが市場予想を上回った。

ユナイテッド航空は5.73%安。第4・四半期決算が新型コロナの影響で4四半期連続の赤字となり、2023年まで年間約20億ドルのコストを削減する方針を示した。

株式のバリュエーションが約20年ぶり高水準に達する中、相場がファンダメンタルズ(基礎的条件)に先走りしているか判断するうえで企業決算が重要な手掛かりとなる可能性がある。

ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.49対1の比率で上回った。ナスダックでは1.30対1で値下がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は133億4000万株。直近20営業日の平均は129億2000万株。

米国株式市場:[.NJP]

<金先物> 利食い売りに押され、小反落した。2月物の清算値(終値に相当)は前日比0.60ドル(0.03%)安の1オンス=1865.90ドル。

前日に2週間ぶりの高値を付けた反動から、利益確定売りが出やすい地合いだった。20日に就任したバイデン米大統領が掲げる大型経済対策などへの期待から米株式相場が一時史上最高値を更新。投資家のリスク回避姿勢が後退する中、安全資産とされる金に売りも出やすかった。

一方で、外国為替市場では対ユーロでドル安が進行。ドル建てで取引される金塊などの商品に割安感につながり、下値は限定的だった。朝方発表された米新規失業保険申請件数などの指標は堅調だったものの、相場の反応は限定的だった。

NY貴金属:[GOL/XJ]

<米原油先物> エネルギー需要の鈍化懸念が重しとなり、3営業日ぶりに反落した。この日から中心限月となった米国産標準油種WTI3月物の清算値(終値に相当)は、前日比0.18ドル(0.34%)安の1バレル=53.13ドル。4月物は0.15ドル安の53.05ドルだった。

相場は朝方にかけ、軟調に推移。米石油協会(API)が20日夕に発表した週報で、15日までの1週間に国内原油在庫が260万バレル増と、市場予想(120万バレル減=ロイター通信調べ)に反する結果となったことが嫌気された。また、ガソリンとディスティレート(留出油)の在庫も予想ほどではなかったものの拡大したことから、新型コロナウイルス感染拡大の影響でエネルギー需要が鈍化しているとの懸念が再燃した。

ただ、バイデン新政権による米追加経済対策への期待を支えに主要株価指数の史上最高値更新が相次ぐ中、同じくリスク資産である原油先物にも資金が流入し、午前には一時プラス圏に浮上する場面もあった。

午後は、翌22日の米エネルギー情報局(EIA)週報の内容を見極めたいとして様子見ムードが広がり、相場は53ドル台前半で小動き。今週は週初が祝日休場だったほか、20日に米大統領就任式が行われたため、EIA週報の発表日時が後ずれしている。

*株式の内容を更新しました

NYMEXエネルギー:[CR/USJ]

ドル/円 NY終値 103.48/103.53

始値 103.40

高値 103.65

安値 103.33

ユーロ/ドル NY終値 1.2162/1.2166

始値 1.2141

高値 1.2173

安値 1.2137

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 94*11.50 1.8727%

前営業日終値 95*01.00 1.8420%

10年債(指標銘柄) 17時05分 97*26.50 1.1092%

前営業日終値 98*00.00 1.0900%

5年債(指標銘柄) 17時05分 99*20.75 0.4470%

前営業日終値 99*20.50 0.4490%

2年債(指標銘柄) 16時54分 100*00.00 0.1250%

前営業日終値 99*31.63 0.1310%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 31176.01 -12.37 -0.04

前営業日終値 31188.38

ナスダック総合 13530.92 +73.67 +0.55

前営業日終値 13457.25

S&P総合500種 3853.07 +1.22 +0.03

前営業日終値 3851.85

COMEX金 2月限 1865.9 ‐0.6

前営業日終値 1866.5

COMEX銀 3月限 2585.4 +8.8

前営業日終値 2576.6

北海ブレント 3月限 56.10 +0.02

前営業日終値 56.08

米WTI先物 3月限 53.13 ‐0.18

前営業日終値 53.31

CRB商品指数 175.1629 +0.0186

前営業日終値 175.1443

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