高校生に、将来なりたい職業についてアンケートを実施しました。
この記事では、TOP10にランクインした一つ一つの職業について、仕事内容から将来性、そのための進路や適性まで、詳しい情報をお伝えしていきます。今回フォーカスするのは、第7位の「歌手・ミュージシャン」です。
第1位~10位までのランキングは、ページの最後で発表!
この記事のポイント
- 高校生のなりたい職業第7位 歌手・ミュージシャンって、どんなオシゴト?
- 歌手・ミュージシャンの働き方って、どんな感じ?
- 歌手・ミュージシャンの給料って、どれくらい?
- 歌手・ミュージシャンの将来性は?
- 歌手・ミュージシャンに向いているのはどんなタイプ?適性は?
- 歌手・ミュージシャンになるには、どうすればいいの?
- 高校生 なりたい職業ランキングTOP10
高校生のなりたい職業第7位 歌手・ミュージシャンって、どんなオシゴト?
歌手・ミュージシャンは、音楽活動で自分を表現するアーティスト
人前で歌ったり、演奏したりするのが歌手・ミュージシャンの仕事です。ソロで活動することも、グループやバンドで活動することもありますが、いずれの場合も才能があって、努力を惜しまず、人を引きつける「華」があることが必要です。同時に、それがプロとして成功するための必須条件であるともいえます。
歌手の場合、デビューするまでは音楽事務所やプロダクション、作曲家のもとで修行を積むといったパターンが多いようです。レコード会社にデモテープを送ったり、コンテストやオーディションに応募するなどして、音楽プロデューサーの目にとまるのを待ち、プロデビューを果たす形です。
バンドのミュージシャンの場合は、アマチュアバンドを組んでいたというパターンが多く、やはり音楽プロデューサーの目にとまる機会を多くつくって、プロデビューしている様子です。
さまざまな種類の歌手・ミュージシャンがいる
音源の収録やライブ活動を行うほかにも、自分以外の歌手やミュージシャンのサポートメンバーとして活動するなど、ミュージシャンにもいろいろな種類があります。
例えばスタジオ・ミュージシャン。自分の楽曲ではなく、ほかのグループや個人の楽曲の収録にあたって、演奏を担当するミュージシャンです。一般的に知られているミュージシャンよりも裏方色が強く、演奏についても高い技術が求められる仕事です。そのほか、ライブの演奏をサポートするバックミュージシャンやサポートミュージシャンなどもいます。
また、活動場所もさまざまで、大きなホールやライブ会場で活躍するミュージシャンばかりではなく、レストランやパーティなど、小規模な会場で歌や演奏を披露しているミュージシャンも多くいます。
歌手・ミュージシャンの働き方って、どんな感じ?
自由な働き方が魅力。一方、食べていくのは大変
ミュージシャンの働き方と生活は個々による違いが大きく、一概にいうことはできません。楽曲の制作に精を出し、毎日スタジオに通う人もいれば、歌や演奏の練習に力を入れる人もいるし、ライブ活動を中心に活動している人もいます。つまることろ、働き方にはあまり制限のない職業だといえるでしょう。
ただし、生活を考えた場合、ミュージシャンとして食べていくのは大変です。メジャーデビューを果たしたとしても、人気が続かなければすぐにCDが売れなくなったり、ライブに人が集まらなくなったりしてしまうからです。スタジオ・ミュージシャンの場合も、まとまった給与をもらえる人はひと握りです。そのため、音楽活動だけに専念できるミュージシャンは多くなく、別にアルバイトや正社員として働いているミュージシャンがたくさんいるのが現状です。
歌手・ミュージシャンの給料って、どれくらい?
給料/年収は、経験や能力によって異なる
ミュージシャンの収入は、主にライブによるものと、印税によるものとに分けられますが、個人やグループによってその額は大きく異なります。
ライブ収入は、チケット代やグッズ代から成り立っています。大きな会場でたくさんの観客を確保することができれば、非常に大きな収入源になります。一方、小さなライブハウスなどでの活動になると、取り分が小さくなるばかりか、チケットが思うように売れないと赤字になってしまうこともあるようです。
印税による収入は、主にCDやライブDVDの販売によるものです。カラオケボックスでの楽曲使用料も印税として収入に含まれます。ヒット曲に恵まれれば、印税だけで大きな収入を得ることができますが、以前と比べて音楽業界全体のCDの売上は下がりつつあるようです。
そのほかにも、有名になると、テレビやCM、イベントの出演料など、さまざまな副業と副収入を得ることが可能になります。ただし、音楽の仕事だけで生活できるミュージシャンはひと握りです。売れるまでの間は、アルバイトや副業の仕事など、ほかの仕事で生活費を得ているケースがほとんどです。
歌手・ミュージシャンの将来性は?
インターネットの普及で、活躍の幅やチャンスは広がりつつある
インターネットが普及したことにより、音楽業界は良くも悪くもさまざまな変化を受けました。CDの販売収益は、ミュージックビデオなどを無料で視聴できる動画配信サイトの台頭によって落ち続けています。が、その一方で、定額の音楽配信を行うストリーミングサービスや、スマートフォンを中心とした音楽のダウンロードサービスは盛り上がりを見せており、CDに依存しない音楽販売のあり方が確立されつつあります。また、動画配信サービスを通して、まだ無名のミュージシャンがレコード会社や視聴者に自分をアピールできる機会も増えました。
CDの販売数が落ちているにもかかわらず、ライブやコンサート市場は大いに盛り上がっています。音源を簡単に視聴できるようになったがために、かえって多くのファンが生の体験を求めるようになっているのでしょう。この傾向をみると、今後は楽曲のよさだけでなく、スタッフなどと協力していかに楽しいライブをつくりあげていくかが、ミュージシャンの力の入れどころになっていく可能性もありそうです。