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いま人類は再び「月」を目指す…中国の有人着陸は時間の問題!

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世界で初めて月の裏側に着陸した中国「嫦娥4号」(2019年)

 今、最も着実に月へと向かっている国が一つあります。中国です。

2000年代に入って、中国は「周・落・還」(月周回・月面着陸・試料持ち帰り)の月探査構想を発表しました。

 2007年に「嫦娥」1号を、2010年に「嫦娥」2号を打ち上げて、月の周回観測の実績を積み上げました。さらに2013年には「嫦娥」3号で月面の軟着陸にも成功。場所は「雨の海」と呼ばれる平らな場所でした。2019年には、「嫦娥」4号がデータリレー衛星を利用して月の裏側での軟着陸に成功しました。

 そして、2020年12月21日、「嫦娥」5号は月からの試料持ち帰り(サンプルリターン)に成功しています。

 中国はすでに、月の周回軌道から地球に帰還する実験も済ませています。地球周りでは、宇宙飛行士の打ち上げ・宇宙滞在・地球への帰還も成功させていますので、月への有人月面着陸も、時間の問題でしょう。まさに準備万端の状態です。

 中国のライバル関係にあるインドもまた、月を目指しています。

 2008年に打ち上げた「チャンドラヤーン」1号で月の無人機周回を果たし、2019年には「チャンドラヤーン」2号で月の高緯度地域への無人着陸にチャレンジしました。これは失敗に終わりましたが、インドはおそらく再挑戦すると思われます。

 こうした動きの中、1969年に初めて月に人類を送り込んだアメリカ合衆国(以下「米国」)はどうでしょうか。1990年代、米国が月に送り込んだ探査機は「クレメンタイン」と「ルナ・プロスペクター」の2つで、どちらも小型でした。大型の月周回衛星を用いた本格的な探査は、2009年の「ルナー・リコネサンス・オービター」(LRO)の打ち上げまで待たねばなりませんでした。

 米国はその後、月の探査に本腰を入れ始め、月の重力場を探査する人工衛星「GRAIL」や、月の周りの粒子を観測する人工衛星「LADEE」を矢継ぎ早に投入。そして2019年、トランプ政権のペンス副大統領は、2020年代半ばに女性宇宙飛行士を月面に立たせるという「アルテミス計画」を発表します。

 米国は、月へ人を送ることのできる超大型ロケット「スペース・ローンチ・システム」(SLS)の開発もほぼ終了し、無人機を用いた月実験の段階へと移行しつつあります。

 では、日本はどうでしょうか。

 日本は月大型周回探査機セレーネを2007年に打ち上げて、世界に対して今世紀の月探査の口火を切りました。セレーネは、愛称「かぐや」で知られているかもしれません。正確には、セレーネは計画の名前であり、「かぐや」は、セレーネ初号機の主衛星の名前です。

 ちなみに、セレーネ初号機には、子衛星が2機搭載され、それぞれ、「おきな」「おうな」と名付けられています。

 このセレーネプロジェクトには、月面着陸の実験計画があったのですが、最初のミッションとしては、さまざまな事情で断念することになります。

 着陸機を断念した後も、月着陸を目指す研究者グループがありました。そのグループは、そのときどきの情勢や事情を見ながら、「セレーネB計画」、あるいは「セレーネ2計画」、さらには米国と共同する「Lunar-Resource Prospector」(非公式名)などと名前を変えながら、いろいろと目的や方法を模索し、とにかく月着陸を目指しました。

 しかし、宇宙航空研究開発機構(JAXA)内でプロジェクトとして認められるまでには至りませんでした。

 その途上、JAXAの宇宙科学研究所にいる一部の工学研究者たちは、それまでの月着陸検討チームとは別に、独自に研究要素の多い小型実証機による高精度着陸技術検証ミッションの検討を開始。

 その検討はやがて深まり、その結果、工学実証探査「SLIM(Smart Lander for Investigating Moon)計画」として承認され、小型月着陸実証機の開発へと結びつきました。2020年現在、開発の終了段階を迎えて、2022年度の着陸実験の実施を目指しているところです。

 また、セレーネの後に本格的な着陸を目指したグループは、インドから着陸機提供を受ける形で、世界に先駆けての大規模な極の水氷調査を目指しています。

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