
[ソウル 15日 ロイター] - 韓国銀行(中央銀行)は15日、政策金利を過去最低の0.50%のまま据え置いた。国内経済が部分的に回復していることが背景。
ロイターがまとめたアナリスト調査では28人全員が据え置きを予想していた。
韓国中銀は、2021年を通じて緩和的な金融政策を維持するとみられており、ロイター調査でも、23人のアナリストのうち20人が年内の金利据え置きを予想した。
韓国経済は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた低迷からは脱却しつつあるものの、現在は流行の第3波に見舞われ、雇用市場も弱くインフレ率も低い中、当局者は景気回復を確実にしたい意向とみられる。
メリッツ証券のアナリスト、Yoon Yeo-sam氏は、利上げは2022年後半と予想。「中銀の前回の金融政策声明で言及されているように、成長支援には現在の緩和政策の維持が肝要」とした上で「ワクチンの接種スケジュールが不透明要因だが、(成長への)下方リスクは、今年の成長率予想の約3%を引き下げるほど高くはない」との見方を示した。
韓国中銀によると、同国経済は2020年は1.1%のマイナス成長と、22年ぶりに縮小したもようだが、今年は3.0%成長への回復が見込まれる。
中銀の李柱烈総裁は新年へのメッセージで、コロナ禍による不透明感から当面は金融緩和策を続ける方針を示している。