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今回の一時金は〝実質〟持続化給付金の再支給

本日、自民党経済成長戦略本部の役員会が開かれ、政府から緊急事態宣言に伴う経済的影響への対応が示されました。

その中身は、①営業時短要請の飲食店への協力金の拡充(月額最大120万円→180万円に加え、酒類を提供〝していない〟飲食店も対象に含まれます)※1、②営業時短要請の飲食店に対する雇用調整助成金の拡充(大企業であっても中小企業と同様、助成率を10/10に引き上げ)、③音楽コンサート・演劇・展示会等のイベント開催中止の際のキャンセル費用(会場費、感染対策費、払い戻し手数料、人件費を含むリハーサル関係費等)の補填、④売上が減少した中小企業事業者に対する一時金の支給(上限は法人40万円、個人事業主20万円)などです。

「持続化給付金の再支給を」との声も聞かれますが、上記のうちの一時金の運用を聞くと、実質的に持続化給付金の再支給になるとの印象を受けましたし、実際に緊急事態宣言で影響を受ける先の線引きは難しいので私もそのように運用すべきと思います。

一時金の要件は持続化給付金の際の売上高▲50%(今回の比較対象は1、2月の対前年比)に加えて〈1〉緊急事態宣言地域の飲食店と直接・間接の取引があること、または〈2〉緊急事態宣言地域の不要不急の外出・移動自粛による直接的な影響を受けたこととあります。〈2〉の要件を当てはめれば、例えば、成人式の中止により売上が大きく落ち込んだ美容室や呉服店、リモートワークで販売が落ち込んだオフィス街の売店や、東京から来る乗客が減った観光地の個人タクシー等も広く対象に含まれます。

しかも、その(外出自粛と売上減の)因果関係は〝厳密に〟というよりも主として自己申告で判断するようなので(※2)、かなり多くの企業が申請すれば支給されるということになり結果として持続化給付金の支給対象にかなり近づくと思われます。

 金額も、前回の1年間分相当・上限200万円(個人事業主100万円)と比べると今回は2か月分相当・上限40万円(同20万円)ですが、第三次補正予算に含まれている持続化補助金の優先採択と組み合わせれば決して見劣りするものではありません。さらに、仮に緊急事態宣言が延長された場合は増額も検討されているようです(例えば、1か月延長の場合は1.5倍の一法人あたり60万円)。

 年末年始に地元の事業者から、緊急事態再宣言を受け、事業計画を練り直さざるを得ない、金融機関に資金繰り相談をした等の声を聞きました。そうした皆さまに少しでも先行きに希望を持ってもらえるよう、支援内容の分かりやすい説明を政府に求めました。

(※1)
同協力金は都道府県の行なっているものを国が地方創生推進臨時交付金を通じて間接的に支援します。なので、協力金の対象店舗数、金額、期間は各都道府県の協力金の基準に準じます。例えば、都道府県の協力金が多店舗の飲食チェーンも対象としていれば、その分、国の交付金(予算の8割相当)も増額されます。

(※2)
今回の一時金も緊急事態宣言で影響を受ける事業者に速やかに支援しなければならないので、制度設計は複雑にせず、自己申告等のできる限りシンプルなものにすべきです。一方で、詐欺行為等に関しては、持続化給付金と同様、刑事訴追等を視野に入れることで、不正受給を取り締まらなければなりません。

(※3)
今回は現時点(2021年1月12日)での情報を基に投稿しています。今後の党内や国会での議論次第で内容が変わる可能性がある点はご容赦ください。

https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20210112/1000058832.html

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