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京セラ・サンプル偽装事件の公表-忖度しない若手社員の存在

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新聞各紙でも「ベタ記事」程度の扱いであり、また京セラの業績に重大な影響を及ぼすような不正ではありませんが、やはり記事の中で気になるのが「若手社員が意見交流の場で不正を報告した」という件(くだり)です。報じられたニュースソースは会社側の広報に基づくのか、それとも別の取材源なのかはわかりませんが、30年にも及ぶ不正を社内会議の場で(ひょっとするとリモート会議か?)カミングアウトするというのは相当の覚悟(勇気?)が必要なのではないかと。それとも私の推測は世代ギャップによるバイアスが働いたものであり、いまの20代、30代の社員の方々は「不正の片棒を担ぐなんてまっぴらごめん、公表して職場環境をよくするのが当然でしょ」という感覚なのでしょうか。

そういえば2017年12月の日経ビジネス「謝罪の流儀」で報じられましたが、神戸製鋼社の孫会社「神鋼鋼線ステンレス社」でJIS強度偽装事件が発覚した事件において、これを本体神戸製鋼に報告したのは、神戸製鋼からステンレス社に派遣されて間もない社員でした。それまで何人もの出向社員がいましたが、「これはおかしいだろう」と憤って親会社に報告したのは当該社員が初めてだったそうで、この社員は本体の副社長による謝罪会見でも副社長の隣に同席していました。当該社員を同席させた理由について、神戸製鋼広報部は「この社員の姿勢こそ、当社グループとして真っ当な姿であることを社内外に示したかったから」だそうです。

いずれにしましても、本件では外部有識者を含めた特別調査委員会による事実解明、原因究明がなされるそうなので、なぜ30年もの長期間、この不正が放置されていたのか(事業承継の様子も含め)、また、この若手社員がどのような状況で不正事実を告白したのか、できれば調査の中で解明していただき、報告書の内容については明らかにしていただきたいと思います。

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