記事

KDP出版記

普段このブログを見て頂いている方々には興味のない話題だと思いますが、検索サイトから来て頂ける人もいるので、怒りにまかせて書いてみたいと思います。

今回、「黎明の笛」電子書籍化にあたり、KDP(アマゾンの電子書籍化サービス、Kindle Direct Publishing)には七転八倒させられました。

KDPのサイト
そもそもこのサイトが、ちょ~適当です。
英語版サイトを翻訳した上で、日本で行っていないサービスについて、ちょっとした注意を書き加えただけのようです。
なので、最終的な結論から書けば、このHPの情報だけでは、まともな日本語電子書籍は作れません。

そんな事を露にも思わない私は、このサイトの情報に基づいて、ワード原稿を元に書籍ファイルを作り、何故か途中でエラーが出まくるプレピュー用ソフトで確認しました。

ですが、縦書きのワード原稿が、キンドルの書籍ファイル(mobi形式)に変換されると、何故か横書きになってしまう。
あちこちググッて見たところ、縦書きに変換される人もいるようですが、基本的にワードは試験対応との事で、サポートされておらず、十分な情報が得られません。

仕方なく、バカみたいに売れてる100円の小冊子を購入。


ここで推奨されている方法で、半日かけてアップロード用ファイルを作りました。
で、アップするもやはり横書きにはなりません。
アップロード用画面で、しっかり縦書きを選択しているにも関わらずです。
(この小冊子は、アメリカのKDPでの書籍化情報を書いてあるだけで、日本でのKDPでの方法を書いている訳では無いので、注意が必要です。縦書きの方法については書かれていません)

煩悶しつつ、更にググると、どうやら縦書き原稿をアップロードするには電子書籍用のファイル形式であるEPUBにしないと無理っぽい。

しかし、EPUBを直接編集できる無料ソフトは皆無(あってもとても素人に使えるものでは無い)ですし、変換ソフトも使用条件を考えるととても使えない。

結局、涙を飲んで、UPUB保存ができるという一太郎2012承のバージョンアップ版を購入しました。
ところがどっこい、確かに持っていたはずの古い一太郎ディスクがない。どうやら、もう使わないだろうということで捨ててしまったらしい……
仕方なく通常版をダウンロードで購入するも、回線が遅い(WIMAX)のためか、エラーが出てインストールできない。
ふと思い付いて、バージョンアップ版のディスクで通常版のコードを入力したらインストールできた。

これで、縦書きでアップロードできるぞと喜び勇んで、EPUB保存した上でKDPにUPした。
確かに縦書きにはなった。
駄菓子菓子、電子書籍は、読む人の環境でページ数が変わるため、改ページが必須なのだが、この方法だと改ページが単なる改行になってしまう。
その上、目次としての作成方法として、KDPのHPに記載されているブックマークから目次を作ったのでは、目次によるジャンプができない。

もはや、煩悶どころか、怒りに満ちてググると、一太郎2012承の初期出荷バージョンでは、EPUB保存すると改ページ情報が消えてしまうとのこと。
そんな中途半端な製品で金とるなよ!
幸い、修正パッチを当てれば改行できるようになった。
http://support.justsystems.com/faq/1032/app/servlet/qadoc?QID=051833
パッチくらい自動的に当てて欲しいものだ。

目次については、一太郎の場合、ブックマークではなく目次設定機能を使えば良いらしいことも、なんとか判明した。
http://dls05.justsystems.com/download/school/coneta/contents/026.pdf

そんなこんなで、約10日を費やして、プレビューを見る限り、なんとか電子書籍化に成功したようでした。
しかし、プレピューソフトでエラーが出まくった上、縦書きにならなかったり、改ページができなかったので、どうにも不安です。

結局、最終チェックのために、自分で販売している電子書籍を自分で100円だして買い、チェックするハメに……
まあ、OKだったから良いのですが……

今回、いろいろやってみた結果、分かったことがあります。

それは、電子書籍を作る事が、予想されている以上に大変だと言うこと。
ページの概念が、紙の本と根本的に違うので、美しく見えるレイアウトを作ることは、非常に大変です。
絵なし、ルビなしの手間のかからないはずの本ですらこれですから、マンガ以外の本の電子書籍化が進まない理由が、何となく理解できました。

また、アマゾンでの電子書籍のラインナップと価格を見ていると、電子書籍が普及しない理由も見えてきます。
何せ高い。

上記の編集で苦労する事実を踏まえれば、新刊書がそれなりに高いのはまだ許せます。
ですが、ブックオフなら100円で買える古い本が、400円とかする理由は理解できません。
古本市場で100円で出回る本は、あらたに新刊で売ることは難しいでしょうから、100円で売るなら多少なりとも収益をあげられるでしょうに、この価格設定は売るつもりがないとしか思えません。
消費者としても、リセールバリューのない電子書籍は買っても損かもしれません。
紙の本なら、新刊を買って直ぐに読んで売れば、結構な額を回収できることを考えると今の電子書籍は高すぎます。
まあ、出版社とすれば、消費者がこう判断して紙の本を買うように仕向けたいのでしょうが……

日本の出版界に黒船とまで言われたアマゾンの電子書籍
今の状況を見る限り、とても黒船と呼ぶほどの衝撃はなさそうです。

それでも、KDPは何某かのインパクトをもたらすかもしれませんので、今後も気が向いたら記事にします。

あわせて読みたい

「KDP」の記事一覧へ

トピックス

議論新型コロナウイルスに向き合う

ランキング

  1. 1

    富岳が分析 ウレタンマスクはNG?

    諌山裕

  2. 2

    コロナで医療全体ひっ迫は間違い

    名月論

  3. 3

    凋落の新聞社 報道の行く末とは

    ヒロ

  4. 4

    渡部建の目論みに冷ややかな声

    女性自身

  5. 5

    二階派に160万円 マルチ企業から

    しんぶん赤旗

  6. 6

    ニトリ偽サイト「ミトリ」に注意

    ABEMA TIMES

  7. 7

    音喜多氏が所属議員の不祥事謝罪

    音喜多 駿(参議院議員 / 東京都選挙区)

  8. 8

    安倍氏聴取に感じる特捜部の覚悟

    早川忠孝

  9. 9

    子ども脅かす爆撃機に日本の技術

    田中龍作

  10. 10

    医療従事者への誹謗中傷 SNSでも

    川名 ゆうじ

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。