記事

日本の資産運用会社は、なぜスケールメリットを追求しないのか?

[画像をブログで見る]

■【購読者5万人!】毎週金曜日17時に配信している無料のメールマガジン「資産デザイン研究所メール」。メールアドレスとお名前を登録するだけで、お金の不安を解消するための具体的な方法をご紹介します。

世界的な株高の中で、ETFの残高が急激に増えています。そんな環境下で世界では資産運用業界の再編が進んでいます。ETFの代表的商品であるスパイダーズ(SPDR、アメリカ株のインデックスに投資するETF)を運用するステートストリートが、資産運用部門の売却を検討していると日本経済新聞が報じています(図表も同紙から)。

スパイダーズは残高が何と30兆円。日本の最大規模の投資信託の30倍という巨大ファンドです。にもかかわらず、ステートストリートが業界からの撤退を検討しているのは、手数料の引き下げによる競争の激化です。

ETFマーケットでは、図のようにブラックロックとバンガードがシェアを伸ばし、大手2社の寡占状態が進んでいます。

世界の資産運用の主流となりつつあるインデックス運用では、アクティブ運用とは違ってファンドの規模に制限なく運用できますから、スケールメリットを生かして手数料を下げていけば、マーケットシェアを高めることができるのです。

日本でもインデックス運用へのシフトが徐々に始まっていますが、運用会社は手数料の高いアクティブファンドに収益を依存しています。

その結果、日本には3000本以上の投資信託がある中で、残高が小さく手数料の高いファンドが多いのです。投資家にとっては、選択肢が多いと言うより、高コストのファンドがたくさんありすぎて、混乱を招くデメリットしかありません。

日本の資産運用会社は銀行や証券会社の系列があって、規模を追求しよういうインセンティブよりも、グループの利益を優先する傾向があります。このような資産運用会社の経営が、日本の個人投資家のすそ野を拡大する妨げの1つになっているのです。

果たして、このような状況はいつまで続くのでしょうか?

■ 「初めての人のための99%成功する不動産投資」、シリーズ累計30万部を超えた「初めての人のための資産運用ガイド」など、今までに出版された書籍の一覧はこちらから。

※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。

※このブログは「内藤忍の公式ブログ」2021年1月8日の記事から転載したものです。オリジナル原稿を読みたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

あわせて読みたい

「資産運用」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    雇用保険を否定? 厚労省の暴言

    田中龍作

  2. 2

    石破氏 コロナ報道に強い違和感

    石破茂

  3. 3

    ワクチン接種した日本人の感想は

    木村正人

  4. 4

    トヨタ Apple車参入で下請けに?

    大関暁夫

  5. 5

    京都市財政難 寺社の協力不可欠

    川北英隆

  6. 6

    「もう終わりだ」Qアノンの落胆

    Rolling Stone Japan

  7. 7

    菅政権が見落とした学者の二面性

    内田樹

  8. 8

    立民の「首相答弁が短い」は難癖

    鈴木宗男

  9. 9

    極限の克行氏 真相供述で逆転か

    郷原信郎

  10. 10

    伊藤忠変えた利益追求のカリスマ

    ヒロ

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。