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アサンジ氏の保釈は認められず:逃亡を危惧

米軍の機密情報などを違法にハッキングして、公開したなどとしてスパイ罪、ハッキングなどで米国から起訴されているウィキリークス創始者のジュリアン・アサンジ (Julian Assange)氏。

現在拘留されている英国の刑務所から米国への移送を求める裁判で、英国の裁判官は4日に、「米国の厳格な刑務所に収容されれば、精神的に弱っているアサンジ 氏は自殺しかねない」として、米国の要求を拒む判決を出しました。

そこで、アサンジ 氏は、6日に別の裁判所に出頭して、保釈請求をしたのですが、あえなく拒否されてしまい、再びロンドンのベルマーシュ刑務所に戻されました。この決定をしたのが2日前に米国へのアサンジ の移送を拒んだ同じ裁判官ということです。一体、どういうことなのか。

この裁判官は女性のバネッサ・バライツァー(Vanessa Baraitser)さん。保釈を認めないのはアサンジ 氏には、8年余り前、別件で逮捕され保釈が認められた際、保釈条件を無視してロンドン市内のエクアドル大使館に駆け込み、政治亡命を申請、認められたという”前科”のあることが重視されたよう。

4日の判決の直後、メキシコ大統領が「アサンジ 氏の亡命を認める用意がある」として英国に打診するよう外相に指示したということから、米国の代理を務める女性弁護士は「アサンジ 氏は国外逃亡を謀る必要はなく、メキシコ大使館に入るだけでいい」と述べたり、「アサンジ 氏には逃亡のためのフライトをする人脈や金もある」などと厳しく指摘したとGuardianが伝えています

これに対し、アサンジ 氏の弁護士は「メキシコの申し出は英国での法的手続きが終了した後に発効すると明確に述べている」と反論、さらに、前回の保釈時と違って、今は女性弁護士のパートナーと、彼女との間にもうけた二人の子供もいるとし、状況が違うと力説。さらに、ベルマーシュ刑務所でコロナ感染が拡大していることから、家族と一緒にいた方が安全だ、などとも主張したのですが、認められませんでした。

バライツァー裁判官にはもう一つ重要な理屈があって、「公正さのためには、米国は私の4日の決定に異議申し立てをすることが認められるべきで、万一、保釈中にアサンジ 氏が逃亡したら、その機会が失われる」という判断です。

こうしたことで、アサンジ 氏は刑務所に戻されたわけですが、ウィリークスの編集長クリスティン・フラフソン(Kristin Hrafusson)氏は「アサンジ 氏の弁護士は、保釈を認めなかった決定に対し上級審に控訴する」と述べたそうです。

その一方で、アサンジ 氏が米国に移送された場合、その裁判に臨むと見られていたバージニア州の連邦検事ザカリー・ターウィリガー(Zachary Terwilliger)氏は、トランプ大統領の離任とともに、その職を離れるそうですが、それを前にNPRのインタビューで「バイデン新大統領がアサンジ 氏の移送を求め続けるかどうかは不透明だ」と答えたそう。

つい半月ほど前までは、米国のトランプ支持右派勢力が「アサンジ 氏は民主党政権時代の悪事を暴いたのだからアサンジ 氏に恩赦を与えよ」とトランプ大統領に求める動きが相次いでいたのですが・・・政治の世界は奇々怪々?とまれ、アサンジ 氏にはまだまだいくつかチャンスがあるってことですね。

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