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バロンズ:2021年、米株バブルを警戒すべきか否か

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Barron’s : Should We Be Worried About U.S. Stock Market Bubble?

新年、あけましておめでとうございます。
本年も、どうぞ宜しくお願い致します。
新型コロナウイルス感染者数が急増しておりますが、健康第一でお過ごし下さいませ。

バロンズ誌、2021年最初のカバーは2021年のインカム・インベストメントでの推奨銘柄を取り上げる。債券利回りが過去最低水準で推移する環境下、バロンズ誌はパイプライン関連を始め通信関連、公益関連、不動産投資信託(REIT)に注目。パイプライン関連の配当利回りが8%以上、通信であれば4~7%、公益は3~4%、REITの場合は分配金利回りが3~6%であるためだ。その他、多くの製薬銘柄や消費財関連の配当利回りも、3~4%を保つ。配当銘柄に連動する上場投資信託なども、高利回りが期待できよう。気になる推奨リストの詳細は、本誌をご覧下さい。

当サイトが定点観測するアップ・アンド・ダウン・ウォール・ストリート、今週はバブル懸念を取り上げる。抄訳は、以下の通り。

バブルを確認したとしても、今回は違う可能性-We Found a Bubble—but It May Not Be What You Think It Is.

大晦日にシャンパンを楽しんだ人々は多いかもしれないが、2021年に入ってもバブルへの懸念は根強い。

2020年は経済と人類にとって苦難に溢れた年となり祝う材料に乏しかったが、少なくとも株式市場は健闘した。コロナ禍に直面し経済活動の停止に見舞われながら、ダウは過去最高値で12月31日を締め括った。米株市場と経済が断絶する状況でよくみられるように、多くの投資家は巨大な金融バブルの最中にあるのか、問いただしつつある。

探そうと思えばバブルの証左はあちこちにみられ、例えばリチウムイオン電池メーカーのクアンタムスケープは数ヵ月前までほとんど知られていなかったが、特別買収目的会社(SPAC)を通じた新規株式公開(IPO)を2020年9月に発表した後、該当するSPACの上昇を合わせれば745%も急騰した。中国の電気自動車メーカーのニオも、2020年に10倍以上の大幅高を演じたものだ。民泊大手エアビーアンドビーや出前サービス大手ドアダッシュも、それぞれ12月にIPOを実施してから116%高、40%高を達成。一連のニュースを手掛かりに、2001年のITバブルの再来と指摘する投資家も多い。

ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズでUS SPDRビジネス部門の最高投資責任者を務めるマイケル・アローン氏は「まだ恍惚としたバブルの領域には入っていない」と一蹴しつつ、「ただこの先には赤信号が控えているだろう」と警戒する一人だ。赤信号にはIPOの数を挙げ、2020年に500社近くが実施し、1999年以降で最多を更新した。

チャート:IPO件数の推移

(作成:My Big Apple NY)

IPOの数は、足元の状況を誇張しているかもしれない。5ドル以上(注:米証券取引委員会によるペニーストックの定義は1株当たり5ドル未満)の企業でみると、新規上場件数は163件程度と、ITバブル時の476件と比べ約3分の1にとどまる。IPOの権威で知られるフロリダ大学のジェイ・リッター教授は、足元でIPOはITバブル時と違い「エアビーアンドビーのような市場のけん引役であり、5年後に消滅する確率がゼロの企業を含む」と説く。

SPACの存在が、2020年のIPOの数を誇張しているとも捉えられ、SPACが絡んだIPO件数は248件と前回最多を更新した時の4倍に及ぶ。バブルが醸成しているように聞こえるかもしれないが、ITバブルというより、債券利回りが過去最低に近い環境で投資家が前述したクアンタムスケープのような高リターンを生み出す企業に肩入れした結果と言えよう。

株式投資へ賭けることは、2020年のトレンドだった。証拠金の債務は2020年11月に7,220億ドルと2年ぶりに過去最大を更新し、人々の警戒心を煽っている。しかし通常、株価の上昇過程で証拠金の債務は過去最大を記録するため、あまり良い指標とは言えない。何より、証拠金の債務は時価総額比で15年ぶりの低水準にあり、それほど無理な投資をしていないようにも見える。

投資家の間での顕著な変化は、債務を積み増すスピードだろう。2020年の春から50%も拡大しており、このような急拡大は1960年以降で6回しか確認されていない。ただ、短期間での証拠金債務の急増が米株市場に悪影響を及ぼしたことはほとんどなく、証拠金債務の急増時、S&P500の6ヵ月間のリターンは中央値で1.7%高だ。ただ、長期的になると打撃を与え、1年(中央値)で2.3%安、2年(同)で7.4%安となる。

株価などがバブルの領域に入ったか否かの判断材料として、上昇時の急カーブを挙げるのはベイ・クレスト・パートナーズのジョナサン・クリンスキー氏で、同氏は200日移動平均線からの乖離に注目する。例えば、銀先物は2011年に200日移動平均線から75%乖離したポイントでピークを打ち、同じ年に44%も急落した。ナスダックも2000年に200日移動平均線を60%上回った水準で頭打ちし、原油先物も2008年に200日移動平均線を45%上回った後に急落した。

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