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謹賀新年:2021年はコロナとポピュリズムを終わらせることができるか?

 2021年、明けましておめでとうございます。

 コロナの感染拡大が止まない。東京都の感染者は、大晦日は1337人、元旦は783人、2日は814人、3日は816人と極めて多い。医療崩壊が迫っている。首都圏の知事たちは、国に緊急事態宣言の発令を要請したが、いつになったら感染は終息するのか。

 アメリカは感染者が2千万人を超え、死者も35万超となっている。

 アメリカ大統領選でトランプ大統領は敗北したが、その原因はコロナ対策の失敗である。アメリカは世界最悪の感染状況に陥っている。このウイルスの危険性を過小評価していたトランプ大統領は、十分な感染防止対策を講じず、マスクを拒否して自ら感染するという失態を演じてしまった。その結果、支持率は低下し、大統領選でバイデンに負けたのである。

 パンデミックが、トランプのポピュリズムは危機のときには奏功しないことを明らかにしたのである。

 日本を見ても、アベノマスクに見られるように、安倍政権のコロナ対応は失敗を重ねてきた。一種の「まぐれ」で感染者や死者数が低く抑えられてきたが、たとえば緊急事態宣言に至る経過を見ると、先行して手を打った北海道の鈴木知事を意識したポピュリズム的手法であった。国民をウイルスからどう守るかという視点よりも、いかにすれば支持率を上げられるかという思惑が優先したのであった。

 小池都知事に至っては、安倍首相に輪をかけたポピュリストのパフォーマンスを今も繰り返し続けている。今回の緊急事態宣言発令要請は、その典型である。

 安倍首相が健康不安を訴えて辞任し、9月に菅義偉官房長官が政権に就いた。しかし、3ヶ月も経たないうちに、内閣支持率が急落し始めた。それは、コロナの感染が再拡大し、厳しい第三波となったからであり、日本が「まぐれ」の優等生だったことが暴露されたからである。各種のGoToキャンペーンもまた感染再拡大の一つの原因であり、政策のタイミングを含めて、経済と感染防止のバランスの取り方に失敗したのである。

 支持率上昇だけを考えるポピュリストたちをあざ笑うかのように、ウイルスは猛威を振るっている。最悪のポピュリストである小池百合子が舵取りをする東京都で、コロナ感染が最悪であるのは当然である。

 東京都は税収が豊かで金持ちであり、私が知事のときには約1兆円の蓄えがあったが、コロナ対策で小池都知事は使い切ってしっまた。これからは、支出の削減、つまり都民サービスの低下と増税が待っている。

 クオモ知事が率いる米ニューヨーク州と比べれば、パフォーマンスだけの小池都知事の政策がいかに実効性のないものであるかがよく分かる。コロナは、ポピュリズムの危険性を誰にでも分かる形で示しているのかもしれない。

 2021年、ワクチンが開発されたからといってパンデミックが終わる保証はない。しかし、ポピュリズムとは決別しなければ、民主主義そのものの基盤が揺るぐことになる。

 新型コロナウイルスは、ポピュリズムに対しても警告を発しているのである。

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