●「孫ができるまでドラマにしたい」原作者にも思い伝える
2016年10月期に放送され一大ブームを起こしたTBS系ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』の続編『逃げるは恥だが役に立つ ガンバレ人類! 新春スペシャル!!』が、いよいよ本日2日(21:00~23:25)に放送される。連ドラ時に、ムズムズしてキュンキュンする「ムズキュン」というワードが生まれて盛り上がった『逃げ恥』。新作でも、形は変わるものも「ムズキュン」は変わらず『逃げ恥』の大事なテーマだと、那須田淳プロデューサーは語る。

『逃げるは恥だが役に立つ』森山みくり役の新垣結衣(左)と津崎平匡役の星野源
那須田氏は、「ムズキュン」は決して、恋愛しているカップルだけのものではないと言う。「結婚するまでは、ムズキュンという言葉で表現されるようなムズムズする感情やキュンとくることはラブストーリーとしてわかりやすいですが、結婚してからも、家族という関係の中でムズキュンはいっぱいある。ムズムズすることもあれば、分かり合えてキュンとすることも。それは親子でも夫婦でもある」
そして、「形は変わっていっても、何歳になってもムズキュンはあり、そこに感動と面白さがある。家族になってもまた違うムズキュンが楽しめる、若い時代だけでなく、その後もいろんなムズキュンが楽しめるのが『逃げ恥』」と、「ムズキュン」は一生続くものだと説明し、「だから、ずっと描いていきたい」との思いを明かす。
連ドラ時から、原作の海野氏にも「2人に孫ができるまでドラマにしたい」と伝えているという那須田氏。「実現するかはわかりませんが、みくりと平匡がどういう風に家族と一緒に成長していくか、家族と一緒にどう変化していくか。『逃げ恥』は、身近なところで起こることと、その時代のいろんな考え方やムードで織りなすコメディであり、2人が年齢を重ねていっても面白く描けると思うので、海野さんにはずっと描いてほしい」と熱く語る。
新春スペシャルの放送後、みくりと平匡のその後が見たいという声が視聴者から上がるのは間違いない。那須田氏は「具体的にストーリーを紡いでいくときにどういうことが描けるか、何か練りあがっていったときにまたみんなで検討することだと思います。実現するかはわかりませんが、僕としてはできたらいいなと思っています」と語る。『逃げ恥』の一ファンとして、ぜひとも実現を期待したい。
(C)TBS
●家庭で起きることを物語に「日常や人生のヒントになれば」

さらなる続編への期待を抱きつつ、まずは新春スペシャルだ。みくりの妊娠が発覚し、2人はついに正式に結婚をすることになるが、入籍をめぐってひと悶着が。さらに、つわりで苦しむみくりを前に混乱する平匡は、「泣きたいのはこっち」と弱音を吐く始末。大切なプロジェクトを前に育休を取ることを決める平匡だったが、そんな窮地を支えてくれたのは昔の同僚である沼田(古田新太)たちだった。
一方、百合ちゃん(石田 ゆり子)も人生の大きな転機を迎えていた――。個性豊かな新キャラクターも登場し、それぞれの苦悩や葛藤を、ときには自分の力で立ち上がり、ときには手を取り合って解決していく。
連ドラからの時間の流れを表現するために意識したことを尋ねると、那須田氏は「住まい」をこだわった一つとして挙げた。
「連ドラのときは平匡が住んでいたマンションにみくりが一緒に住んでいる形で、引っ越しのところまで描いていたので、視聴者のみなさんも2人がどんなところに住むのかすごく興味があるところだと思う。連ドラのときもセットにはすごくこだわっていましたが、今回も楽しみの一つとして住まいはすごく大事にしました。以前、平匡が住んでいたところと似たような家具のセンスであったり、あのぬいぐるみは持ってきているんだなとか、そういうところを楽しんでいただきたい」
そして、「子供ができて家族が増えることになったみくりと平匡に何が起きるのか。それは、それぞれの家庭に通じるものだと思うので、結婚されていない方は、これから自分が経験するかもしれないことに2人はどんな風に向き合うのか楽しんでいただきたいですし、結婚されている方は、自分たちはこうだったなと思い出しながら楽しんでいただけたら。家庭で起きることを丁寧に描いているので、みなさんの日常や人生のヒントになればと思いますし、そこからご家庭で会話が生まれるといいなと思います」と、続編に込めた思いを語った。
(C)TBS