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コロナで進む「検査控え」 命に関わる脳、心臓検査の重要性

専門家が受けたほうがよいとする検査とは?(イメージ)

 健康診断といえば、1年に1回程度受けるもの──。そう思っていた人も多いだろうが、コロナによって変化が起きている。日本総合健診医学会などが全国180の健診センターや病院を調査したところ、2020年1月から9月までの健康診断受診者数は約1400万人で、前年同期から30%以上も減少した。

【一覧】心臓MRI:3万円(60歳以降は3~5年に1回)…胃がん、肺がんなどに関わる検査の理想的な回数

 健康診断だけではなく、病気の早期発見につながる各種検査の減少傾向もしばらく続くと予想される。だが、医療ガバナンス研究所理事長で医師の上昌広氏はこう指摘する。

「感染が拡大しているうちは、慌てて検査を受ける必要はありません。もちろん、がんなど重い疾患の家族歴があったり、大腸ポリープなどの異変が見つかっている人は定期的に検査を受けたほうがいいです。

 一方で、そもそも発見率が低かったり、健康を損ねる可能性がある検査も少なくありません。本当に必要な検査は何かを今こそ見極める必要があります」

 安易な通院を控えたい局面においても、専門家が受けたほうがよいとする検査について、情報を得ておく必要がある。

 くどうちあき脳神経外科クリニック院長の工藤千秋医師は頭部MRI/MRA検査を挙げる。

「頭部MRIは脳の断面図を映し、脳梗塞を起こした血管の詰まりが白い影として現われます。頭部MRAは脳血管を立体的に映し、くも膜下出血の原因となる未破裂脳動脈瘤などを発見できます。脳血管の動脈硬化リスクは加齢とともに増すので、60代以降は年に1度はこれらの検査を受けてほしい」

 脳と同様に、命に直結する心臓の検査も大切だ。ナビタスクリニック川崎の谷本哲也医師(内科専門医)が指摘する。

「50歳から超音波で心臓を観察する心臓/頚部エコー検査を3~5年に1度受け、心筋梗塞が多くなる60代からは心臓MRI検査を3~5年に1度受けてみてもよいでしょう。これら検査に異常がなく、血圧をコントロールできていれば、80歳以降に再検査する必要性は低くなります」(谷本医師)

 年齢を重ねたら「目」にも注意を払いたい。

「視神経の障害で視野が徐々に狭くなる緑内障は70代以上の10人に1人がかかる病気です。できれば40歳から5年に1度、70歳から2年に1度、眼底カメラ検査を受けてほしい。目の病気は自覚症状が少なく、気づいた時は手遅れのケースも多いので、コロナ禍でも定期的な検査を心がけることが基本です」(二本松眼科病院の平松類医師)

 どの検査が有効だと考えられているのか、どの年代でどのくらいの頻度で受けるのが望ましいのか。それを知っておくことが、コロナ禍において漫然と「検査のためだけ」に病院に行くことを避けることにつながっていく。

※週刊ポスト2021年1月1・8日号

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