
日本有数のドヤ街、横浜寿。住民5,700人のうち約9割が生活保護を利用する。
年末年始恒例の炊き出しが、きょう(30日)から、地元寿町公園で始まった。(主催:第47次寿越冬闘争実行委員会)
午後3時からの配膳に1時過ぎから順番待ちの列ができ始めた。コロナ禍で今年は1日、500食限定となったためだ。
「もらえなくなるかもしれない」と焦り、1時45分から並んだ男性もいた。
炊き出しは3日まで。2,500食を賄う。厨房の大きさに驚いた。街のソバ屋にもひけを取らない規模なのだ。
6基の大型ガスコンロが絶えず炎をあげ、巨大ナベのスープがグツグツとたぎる。約100人のボランティアが調理、配膳などに携わる。

大規模炊き出しは全額カンパで賄われている、という。
横浜は「自助」を唱えるスガ首相のお膝元なのだが、炊き出しの労力、資金ともにすべて共助なのだ。
早い時間から並んでいた男性(60代)は「ここには自分で自分を助けられる人なんていないよ」と言う。
体を壊し、精神を病んでいるからこそ生活保護を受けているのだ。働きたくても働けないのである。
男性はウンザリした表情だった。菅首相の「自助」発言に呆れているのだ。そのうえで「公助のパーセンテージを上げるしかない」と提案する。
「予算を自分たちの天下り先に使っている。住民が本当に必要なものに使え」「フードバンクを設けてコンビニで廃棄している食料とかを集めたら、どれだけの人が助かるか」・・・
男性はドヤ住まいになる前、会社を経営していたというだけあって、お金と資源の有効活用を強調した。

~今こそフードバンクを~
アメリカにはフードバンク連合体「フィーディング・アメリカ( Feeding America)」などがあって、主だった町には困窮者が無料で食料を入手できる場所があるということだ。
フードバンクは現物や金銭的寄付で成り立っているが、経営陣には巨大食品企業やコンサルの経営者も肩を並べる。
日本でも、こうした団体をつなげて恒常的に人々を食わせるためのシステムを作らなければいけない時に来ているのではないか。
~終わり~
◇
2020年、『田中龍作ジャーナル』が十全にジャーナリズムの役割を果たしたとは、これっぽっちも思っておりません。
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