
[フランクフルト 30日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のエンリア監督委員長は16日、銀行の不良債権向け引当金積み増しや、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)に起因する不良債権の縮小に向け、監督を強化する準備があると述べた。
独紙ベルゼン・ツァイトゥングとのインタビューで、ECBが直接監督する113の銀行のうち来年末までに不良債権の規模を予測できた銀行は21しかなく、今後予想される増加に対処する必要があるとし、「今回はアメではなくムチを使う」と述べた。
また、「銀行に不良債権の水準を下げるよう圧力をかけている。一定の期間内にこれうした資産を完全に引当計上し、現実的で野心的な不良債権の削減目標を提出するよう求めている」と語った。
さらに、各国当局が設立した不良銀行を利用して、問題ある融資の一部を売却することなどが必要かもしれないと指摘した。