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嵐、NiziU、鬼滅の刃…だけじゃない! 2020年の紅白は“必見ポイント”がありすぎて大変だ - 田中 稲

 2020年は本当に長かった。AI美空ひばりにどよめいた昨年の紅白が5年前くらいに思えてしまう。凄まじい1年がやっと終わる。やっと終わるぞ2020年!

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 そしていよいよ明日に迫ってきた第71回紅白歌合戦。出演者は決まったが、まだまだ追加や変更のニュースが続々届き、心のザワツキが止まらない。

 審査員にチコちゃんが入っているし、松任谷由実が「一筋縄な出方はしない」と予告してくるし、YOSHIKIは相変わらずグローバルでQUEENやサラ・ブライトマンに声かけてくれるし、リモートで北島三郎さんが出演してくれるし、かと思えばエエッ、Snow Man出演断念なのか……、などなど戸惑いと喜びと悲しさが一気に押し寄せ大変である。

 そして今年、カバーアルバム「ROMANCE」が大ヒットしている宮本浩次の名がまだ無い。ギリギリで発表来るか。来てほしい!……と待ちわびたが来なかった! ガーン……。

今年の目玉はなんといっても嵐!

 さて、見どころは多々あれど、今回の紅白の目玉はなんといっても嵐だろう。生配信ライブが決定しており、中継での出演となりそうだ。紅白側は思惑が外れたかもしれないが、いやいや結果これで良かった。出場歌手の1グループとして嵐の楽曲を聴ける。なんと公平。紅白にも嵐にも、このニュートラルなバランスは好感しかない。


嵐 ©文藝春秋

 白組の司会は大泉洋、トリは福山雅治となったが、この人選はネットのコメント欄を見ても、おおむね好意的な意見で埋まっている。

 まず司会の大泉洋。「日本一愛されるボヤキ」な彼のトークスキルは誰もが認めるところ。彼がイジると、その人や作品に不思議な親しみが生まれるのだ。彼なら、初出場と大御所の間を自由自在に渡り歩き、紅白を盛り上げてくれるだろう。

 また、近年とんと薄らいでいた紅と白の「合戦」モードを、大泉が掘り返してくれる期待もしている。「紅には負けませんよ」という大泉の挑発を、紅組の二階堂ふみがドSな微笑みで軽く受け流すシーンがものすごく見たい。また、大泉とは違ったタイプの「人たらし」である総合司会の内村光良との化学反応が全く想像できないのも面白い。司会の三人には、ここ数年の紅白のなかでも一番ワクワクしている。

福山雅治がNHKホールに降臨

 そして福山雅治。満を持してのNHKホール降臨である。昨年の紅白で、内村演じる三津谷寛治から「あなたいつもパシフィコからですね。NHKがお嫌いですか!」とツッコまれた際、「いや、あの、来年の話をしてもいいんですか」と返していた。結局来年の話はせずそこで終わったが、あの時点で今年はホールに来ると予感していた人も多かったのでは。

 白組トリの歌唱「家族になろうよ」が楽しみなのはもちろんだが、ぜひ他の歌手の応援にも加わってほしい。他の出演者に交じりはしゃぐ福山が見たい!

LiSA、星野源……今年を代表する曲が続々

 さて、紅白は「その年話題になった曲」を一挙に聴ける、時代を映す鏡であることは言わずもがな。今年空前のヒットを飛ばしたLiSAの「鬼滅の刃メドレー」、そして自粛期間、多くの人が様々なシチュエーションで歌い踊り演奏しまくった星野源の「うちで踊ろう」は代表的な2曲といえるだろう。

 さらに今年は「家で待機」が増え、閉鎖的になりがちな気分をドラマに救われた。そこでドラマ主題歌部門として、まさかのオッサンブームを巻き起こした「私の家政夫ナギサさん」の主題歌「裸の心」を歌うあいみょん、佐藤健と上白石萌音のイチャイチャに萌えた「恋はつづくよどこまでも」の主題歌「I LOVE...」を歌うOfficial髭男dismも楽しみだ。

 また、歴代朝ドラで一番大変な環境を強いられたであろう「エール」もキャストの出演が決まった。古関メドレーで気持ちを奮い立たせたい。

NiziUとBABYMETALにも期待!

 2020年の時代の顔といえば、NiziU。体調不良で活動を休止していたミイヒが復帰という嬉しいニュースもプラス。12月25日放送の「ミュージックステーション ウルトラ SUPER LIVE2020」では最高の笑顔とウィンクを見せてくれたので、紅白も期待大。しかし、体調不良でマヤがリハーサルを欠席。9人揃ってのパフォーマンスは見たいが、体が一番大事だ。

 そして、私が猛烈に期待しているのがBABYMETAL。動画を見たが、巫女のような歌声と、可愛さと激しさが同居したパフォーマンスに驚いた。大画面で聴いたら鳥肌が立つのではなかろうか。紅白のステージで何か不思議な力を召喚してくれそうな気さえする。

 これまでも、紅白で出会えた曲がある。一昨年の米津玄師、昨年のKing Gnuに感じた「ありがとう! 出演してくれて本当にありがとう! 今まで聴かなかった私のバカ!」という悔しさを、今年もぜひ味わいたい。

「誰か知らないけどうまいなあ」。そんな風にいつのまにか前のめりで聴き入る。これは最高に尊い現象だと思うのである。それを体験できるのも近年の紅白の楽しみである。

筒美京平メドレーを歌うのは……

 紅白はまた「昭和を代表するヒット曲」の良さを再確認できる場でもある。今回楽しみなのは郷ひろみの筒美京平トリビュートメドレー。「よろしく哀愁」「花とみつばち」は必ず組み込まれると思うが、「誘われてフラメンコ」も入りますように……。

 彼のアイドル時代、まだこの世に生まれていなかった世代にこそ聴いてほしい。「エキゾチックジャペアオオン!」や「アチチ!」とはまた違う、郷ひろみ×筒美京平の甘く繊細な世界観にとろけよう。

 五木ひろしの「山河」も最高の選曲。作詞小椋佳、作曲堀内孝雄。コロナ禍で疲れ果てた1年の終わり、迷いや怒りも一緒に語り、心をふるい立たせてくれるような楽曲。今聴くべき名曲だ。

演歌勢は今年も期待大

 そして鈴木雅之。歌唱曲の「夢で逢えたら」は、50代の私にとっては懐かしく嬉しい限り。ところが現在鈴木はTVアニメ「かぐや様は告らせたい?~天才たちの恋愛頭脳戦~」の主題歌「DADDY! DADDY! DO! feat. 鈴木愛理」もヒット中。それゆえ、この選曲には「違う、そうじゃない」という声も挙がっているようだ。なんと悩ましい二択。鈴木雅之もどちらを歌うか吐くほど悩んだはず。

 が、「夢で逢えたら」は歌手生活40周年、彼の「熟しているのに爽やか」という奇跡の激シブボイスが堪能できる名曲だ。こちらを聴いて損はない。ともに堪能しよう。

 なにより紅白で忘れてはいけないのが、演歌勢のサービス精神と心に響く歌声。演歌歌手にとって紅白は一世一代の晴れ舞台。出場できるその喜びを舞台演出に昇華してくれる歌手が多い。ときには歌の世界観と全く関係ないチャレンジやコラボも、その素晴らしい歌唱力と包容力で感動に導く彼らのステージこそ、紅白の最大の見どころといっていい。

 例えば、三山ひろしの「けん玉ギネス挑戦」。最初こそ「歌が入ってこない」と戸惑ったが、あの緊張感の中、朗々と歌の世界に入り込む精神力とプロ意識に年々感動が高まっている。「ビタミンボイス」と呼ばれる明るい歌声も素敵だ。

 水森かおりは昨年、一昨年とイリュージョンに挑戦していたが、私はスルスルと伸びる衣装の彼女が大好きだった。ビルの3階建てくらいの高さから、柔らかい笑顔と歌声を放つその様子は女神。伸びる衣装はソーシャルディスタンスという点でも最適な演出だと思うので、今回はイリュージョンよりそちらを期待したい。が、とにかく誰か、彼女に演出のハードルを毎年上げていかなくていいと伝えてほしい。彼女のご当地ソングは日本の宝。「瀬戸内小豆島」もドラマティックな名曲。楽しみだ。

 様々なコラボを包容力満点に引き受ける天童よしみと山内惠介も素晴らしい。天童よしみは今年Snow Manの腹筋太鼓でコラボの予定だった。筋肉体操ではなく腹筋太鼓。「あんたの花道」の世界観とバッチリ合っている。これはものすごく見たい……! どうなるのだろう。続報を待つ。……そして待っていたら続報が入ってきた。

桑田佳祐が紡ぐ「影ボス」的楽曲

 そして今年の「影ボス」的楽曲、坂本冬美の「ブッダのように私は死んだ」。約1か月半で再生回数100万回を突破したMVも話題になっており、桑田佳祐が紡ぐ苦悩に満ちた世界観はエロスとサスペンス満点。男と女の業深き歌詞を噛みしめるように歌う冬美様のステージは必見だ。彼女の王道演歌が好きな老齢の母がどう反応するかもちょっと楽しみである。

 生きていく強さとやさしさを歌う歌姫がズラリ揃った紅組、個性豊かなキャラクターとアットホームな温かさ溢れる白組。そのぶつかり合いから生まれる美しい輝きを、大トリのMISIAがドカッと倍にして開放する(昨年の「レインボー革命」は素晴らしかった!)、そんな紅白を勝手にイメージしている。

 三密回避など制約が多いが、だからこそ例年にはない、生きる力溢れるパフォーマンスが生まれる予感も。NHKホールの魔物がどんな奇跡を見せてくれるのか楽しみだ。

(田中 稲)

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