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若者による、若者のためのインターネットテレビ

まるでリンカーンのゲティスバーグ演説<government of the people, by the people, for the people>を彷彿とさせる<InternetTV:by the young, for the young>をキャチフレーズにしているのがSeaMe.tvです。今月8日からスタートし、徐々にコンテンツも揃ってきています。

製作に参加しているのはヨーロッパの北海、イギリス海峡という2つの海に面する英国イングランド、ベルギー、北フランス、オランダの若者です。各地の大学や放送のプロたちの協力を得て、日々、共同で製作に勤しんでいるようですが、米国のこの手のプロジェクトと違って、リーダーはどんな人達で、どんな若者たちが何人くらい、どんなかたちでかかわっているかなどの実態を詳しく説明するページがありません。

ただ、SeaMe.tvの<about us>には、プロジェクトパートナーの大学やメディア、ライブハウスなどの紹介とともに、その目指すところについての簡単な説明があり、共感するところ大なので、紹介します。

このインターネットテレビ(IPTV)には3つのチャンネルがあります。
<Music & Entertainment>:文字通り若者向けの音楽、エンタメ情報です。
<Student Life & Work>:世界貧乏旅行の仕方から国境を越えた仕事の機会まで。
<Issues & Impact>:若者に関わる国境を越えた社会問題など。

動画ですから、生の音声は英語だったり、フランス語だったりしますが、サイト上で番組写真に付けられている説明文は英語、仏語、オランダ語から選択できます。(ベルギーの公用語は仏語とオランダ語)

SeaMe.tvの<about us>の「狙い」を述べた部分には、こうあります。「編集委員会は、この地域の若者に関わる、国境を越えた重要なトピックを扱うように督励する」「SeaMe.tvのプラットフォームは、この地域の共通の遺産と文化の類似性を紹介するとともに、各々の文化の違いも称賛する

私が、このSeaMe.tvのスタートを最初に知ったAsia Pacific Broadcasting Unionの記事には、プロジェクトマネージャーを務めるUEA(英国のUniversity of East Anglia)のMark Wells氏の発言としてこうありました。「異なる国の若者のために、互いに意思疎通することや経験を共有するための一つの方法を作りだし、そうでなければ見られなかった素材のためのアウトレットを提供するのが狙いだ

なぜ、私がSeaMe.tvに興味を惹かれたか。それは、話は飛躍しますが、なぜ、ヨーロッパで隣国の若者の意識を通わせ合う試みがあるのに、アジアではないのか日本と海を接する韓国、台湾、中国沿岸部の若者を対象にした北東アジア版SeaMe.tvがどうして構想されないのか、という思いからです。とりわけ、竹島、尖閣諸島を巡って日本と各国との関係がギクシャクしているおりだけに。

実は、SeaMe.tvはEU(European Union)の域内融和、協力促進策プロジェクト<Interreg>の一環なのです。(interregはinterregionalの略) <Interreg>は1989年にスタートし、今は第四期(2007−2013)だそうで、詳しくは知りませんがプロジェクトは全部で100近くありそうです。そうした積み重ねが、破滅的に見える欧州金融危機を域内各国の協力で、なんとか持ちこたえさせている一因かもしれません、

今、日本はすでに総選挙モードで、なにやら妙なナショナリズムの気配が漂っているのが気がかりです。勇ましいことを言う前に、デジタル技術とインフラを使って、この地域の平和と安定にやるべきことがあると気付かされた思いです。いまだに選挙にインターネット利用を禁止したまま、総選挙に突入した日本のガラパゴス政治家にその実現を望むのは無理なことでしょうが・・・・

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