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つんく♂ 『LOVEマシーン』は紅白のおかげでロングヒット

作曲家としても思い入れがある紅白をつんく♂が振り返る

 1年を締めくくる一大イベント「NHK紅白歌合戦」に出場することは、アーティストにとっては大きな名誉。同時に作曲家にとって自身の楽曲が紅白で歌われることも、大きな喜びであろう。その両方を経験したのがつんく♂だ。シャ乱Qとして、1995年の『ズルい女』から3年連続で紅白に出場し、作曲家として手掛けた楽曲をモーニング娘。や松浦亜弥らが紅白で歌唱している。そんなつんく♂に、紅白歌合戦への思いを聞いた。

【表】1950年代~2010年代まで、時代別、紅白歌合戦で歌われた回数ランキング。他、作曲家別、紅白歌合戦で歌われた曲数ランキング

 * * *
 子供の頃、実家の乾物屋が大晦日まで商売をしていたので、『紅白』は片付けをしながらラジオで聴いていました。テレビでは時折、配達先の店で見かける程度で、家でコタツに入ってじっくりは観られなかった。なので時代を反映する人気番組に、どこかコンプレックスやジェラシーを感じていましたね。

 1988年にシャ乱Qを結成し、1992年にメジャーデビュー。3年後、『ズルい女』(作詞・作曲つんく)で初出場できました。その年に頭角を現わした歌手が務める傾向のある“トップバッター”だったので、オセロの角を1つ取ったような気分でした。ただ、ロックバンドとして「あくまで仕事の一つ」とカッコつけて大はしゃぎしなかったな。

 1998年、自分がプロデュースするモーニング娘。が『抱いてHOLD ON ME!』で初出場した時には、自分が認められたような2倍の嬉しさがありましたね。本人たちが本当に喜んでくれている姿を見て、「俺もこういうリアクションができる大人にならなきゃなぁ」なんて客観的に思いました。

 翌年9月発売の『LOVEマシーン』は1週目より2週目以降の売り上げが増え、有線リクエストにも数か月間ランクイン。アイドルらしからぬロングヒットとなり、この曲を紅白で歌ったことで、翌年になっても支持されたのだと思います。

 今回、歌われた回数の「2000年代ランキング」で1位タイになったと聞き、本当に嬉しいです(*)。リスナー、なにより歌手との出会い、その歌声にどんなに感謝しても足りません。声を失った僕が音楽の仕事を続けられるのも、今もなお歌ってくださる皆さんがいるからです。これからもまだまだ頑張ります。

【*週刊ポスト編集部で、「作曲家別・紅白歌合戦で楽曲が歌われた回数ランキング」を各年代ごとに作成。2000年代でのランキングにおいて、つんく♂が弦哲也と並んで第1位となった(32回)。〈集計方法〉編集部調べ。民謡、俗曲、洋楽のカバー曲は除外した。メドレーの全曲、作曲家の別名義の作品、他の作曲家との共同作品も含んで集計。1984年、紅白史上初のアンコールで歌われた都はるみの『好きになった人』含む】

【プロフィール】
つんく♂/1968年10月29日生まれ、大阪府出身。92年、シャ乱Qのボーカリストとしてデビュー。紅白では、えなりかずき、五木ひろしへの提供曲も歌われた。

※週刊ポスト2021年1月1・8日号

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