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新しい生活様式にもしっかり対応、ちゃっかりご利益!コロナ禍の年末年始おすすめの神社3選

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受験生の合格祈願スポット「湯島天神」

『幸先詣(さいさきもうで)』

そういう言葉があることを、東京都文京区の湯島天満宮を訪れた時、境内に続く男坂の石段の脇に掲げられた幟の文字で初めて知りました。

初詣を12月中旬から大晦日の年が明ける前に参拝を済ませてしまうことを指すそうで、昨日今日新たに作られた言葉ではないそうです。勉強になります。

この年末年始は分散参拝が推奨されていますので、例年年明けだった破魔矢などの縁起物を年内に授与してくれるところはたくさんあります。参拝のタイミングは、年内だけでなく、年が明けてからでもいいそうです。

受験生なら行きたくなる江戸三大天神のひとつ『湯島天満宮』のFacebookでは「合格祈願ならいつでも」と。さすが神様、心が広い。ありがたいですね。

公式サイトによると、湯島天満宮は5世紀半ばに湯島台の東の端、非常に見晴らしのいい場所に創建されました。室町時代に入って天神・菅原道真公を合祀。戦国時代に太田道灌による再建を経て、1590年徳川家康が江戸に入って手厚い庇護を受け、以来江戸・東京を代表する行楽地のひとつとなっています。

ここは参拝目的のほか、歴史にも触れられるスポットですので、参拝客が少ない時間帯を狙って境内を時空トリップしながら歩くと、素敵なひと時をお過ごしになれるかと思います。

そういう目線で湯島天神の中をご紹介しますと・・・

東京メトロ千代田線の湯島駅を出て徒歩2分。西の高台に向かって歩いて行くと出てくる急な天神石坂、通称『男坂』。そのお隣の梅園が並んでいる傾斜がゆるやかな石段が『女坂』、本郷への切り通しから入ると『夫婦坂』、御茶ノ水側から上がってくると都指定有形文化財の表鳥居のある参道、4つのルートで境内に入ることができます。

足腰に自信がおありなら男坂を上がってみましょう。踊り場なしの階段です。途中、振り向いて下を見るとかなりの傾斜なので足がすくみます。前だけ見て一気に進んでください。


上がった先に鳥居があって、鳥居右手に女坂と梅園。そこからの景色は安藤広重の名所江戸百景『湯しま天神 坂上眺望』にも描かれている眺めです。


そんな場所だと認識して改めて女坂から目線を上げると……、アラ、なんてことでしょう、マンションが屏風のように立ちはだかっています。錦絵のように上野不忍池を望むなんてことはできません。でもそこはアナタの妄想力が試されています。眼下に広がる不忍池、その中に浮かぶ弁天堂、池の向こうには寛永寺…と想像して“広重と同じポジションから見えた”気になってみましょう。きっといい心持ちのはずです。

そして鳥居をくぐると、新派の代表作『婦系図』の記念碑があります。そこにはこんな文字が……

境内の中に灯る青いガス灯、清らかな白梅が咲く中

「お蔦、何も言わずに俺と別れてくれ」
「切れるの別れるのって、そんなことは芸者の時にいう言葉。私にはいっそ死ねと……」

主人公・早瀬と同棲していた元芸者のお蔦との別れのシーン『湯島の境内』の場面が記されています。オトナ世代なら、切れるの別れるの云々のセリフは聞いたことがあるでしょう。この場面は泉鏡花の原作にはなく、新派の舞台のために加筆されたシーンだそうです。こんなオトナの事情が詰まったセリフを若い受験生たちの眼に入るところに置いていてもいいのか? とドキドキしますが、泉鏡花も『婦系図』も教科書に出てきます。

受験生にとって縁起の悪い「落ちるの滑るの」とは言っていないので、ヨシということでしょうか。若い衆に「このシーンはどういう事情なの?」と無邪気に尋ねられたら、「義理と人情、家族主義と個人主義を天秤にかけて苦しむオトナの話。みんなズルくて悲しいんだよ」とちゃんと答えられるようにしていたいものです。

そして鳥居をくぐった先には、学生さんや親御さんの列が表鳥居から拝殿まで、ソーシャルディスタンスを保ちながらズラーッと長い列ができていました。取材時は12月初旬でしたが、人との間隔を空けながらなので、列は長くても、待ち時間は見た目よりも少なかったかもしれません。すでに幸先詣がスタートしていました。ネットの神社のサイトを見れば、分散してお参り下さいと書いてあります。イマドキの人はちゃんと下準備してお参りしていますね。えらいもんです。

拝殿にたどり着くまでキョロキョロしていると、建物のいろんなところに梅鉢の神紋を見つけることができます。道真公が愛した梅の花のモチーフがあちこちにあしらわれていて、とてもかわいいです。SNS映えするでしょう。


そして参拝者の列の左側には牛がゴロンと。石造りの臥牛、通称“撫で牛”がいました。湯島天満宮のサイトに掲載されている方が古い方で、みんなの願いを聞くために撫で回されすぎたんでしょう、顔が削れています。そんな牛さんが哀れだったのか、代わってニューフェイスも鎮座していました。


古株の牛さんより3倍くらい大きくて、あからさまに「撫でて」と言わんばかりに顎を上げて柔和なお顔。あんな表情だと誰からも愛されるでしょう。じっくり観察して真似て、牛さんのように愛される人を目指してみましょう。私の場合はとてもいい表情だと思ったので、年賀状のモチーフとさせて頂きました。


そして拝殿でお参りしたあとは、境内中央部にある梅園のある日本庭園へ。そこに掲げられた絵馬には白い牛にまたがった道真公の姿がプリントされています。お願い事をなんども咀嚼して反芻して、長い時間をかけて聞いてくれそうな気がします。

落語「初天神」の舞台は湯島天神

年明けからは湯島天神の繁忙期に突入します。

年末年始は新年のご挨拶詣に合格祈願があって、1月25日は初天神。落語『初天神』でも描かれる賑わいでおなじみですが、毎月25日、道真公の月命日にはお祭りが開催されていまして、その年の初めのお祭りが初天神。またこの日は去年の嫌なことをなかったことにする『鷽替え神事』も併せて行われます。

このご時世ですから、あの新型コロナントカをなかったことにするなんて魅力的すぎます。さらに2月に入ると梅まつり。いずれも混雑具合と人との距離感を見計らいながら、さらに公式サイトでご祈祷の受付時間等などをご確認の上、ご注意してお出かけください。

Data:東京都文京区湯島3-30-1 湯島天満宮
アクセス:東京メトロ 千代田線湯島駅徒歩2分
銀座線上野広小路駅徒歩5分
丸ノ内線本郷三丁目駅徒歩10分
都営大江戸線上野御徒町駅A4出口徒歩5分
JR山手線・京浜東北線御徒町駅徒歩8分

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