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人の死まで煽りに利用するコメンテーター

ワイドショーのコメンテーターが、国会議員の死亡について、

「もし、本当にいっぱいで4日間、(検査を)受けられなかったということなのであれば、国民の代表である国会議員が急死されたということであれば、国会として対処しなければいけないでしょう」と話し、「今まで我々、PCRをずっと言ってきたんだけれども、そういうことができていなかったわけですから。アメリカなんかは(来年)3月末までで1週間で2億回、検査ができる形になるんですよ。ワクチン接種も始まっているのに、まだまだ検査を増やそうとしている。日本はそれを横目で見て、もし、今回のケースがそういうケースであった場合、政府はどういう風に言うのか?」

と語ったと伝えられている(スポーツ報知)。

しかし、春先であればともかく現在において、普通に考えればPCR検査を受けたくて受けられなかったとは考えられない。

あり得るのは受診したが医師が必要ないと検査を進めなかったか、ご本人が受診や検査を躊躇されたか。

報道によれば「党の関係者によりますと、羽田氏は今月24日ごろに発熱して体調不良を訴え、27日にPCR検査を受ける予定だと伝えていました。」(NHK)とのことなので、医療機関への受診自体を控えておられたのかもしれない。

仮に受診していれば、PCR検査に限らずとも迅速な抗原検査もあるし、CTや血液検査(D-dimer)も、パルスオキシメーターによる血中酸素飽和度の確認も出来たはずだ。

一方で、12月21日の記者会見で、田村厚労大臣は現在の検査能力は1日10万9千件、まだ余力あるので逼迫すればいつでも増やせる状況と話されている(大臣記者会見)。

以上によれば、亡くなられた国会議員の方が、PCR検査を受けたくて受けられなかった可能性は極めて薄い。その事実があったとしたら、何より、その立場で政府を激しく追及してきた議員の所属政党が黙ってはいないだろう。

今の混乱した状況を招いている主因の一つは間違いなくマスメディアの根拠なき、あるいは真相から目を逸らした過剰報道。

お亡くなりになった議員が万一受診抑制されていたとすれば、その動機となった可能性もあるだろう。

その「煽り報道」の先頭に立ってきた番組のさらにまた先頭に立ってきたコメンテーターが、人の死を最近ようやく鎮静化してきたPCR検査絶対信仰の煽りに使おうとするその姿勢は、許容範囲をかなりの程度超えている。

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