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M-1、半沢、白戸家…上戸彩はなぜピンポイントで結果残せるか

確実に結果を残す上戸彩

 2020年も多くの女優がドラマ、映画、CMなどで活躍したが、上戸彩(35才)もその1人だ。子育てを続けながらの活動だからか、出演機会は決して多くないものの、起用された作品などで確実に話題を集めてきた。上戸がピンポイントで結果を残せる理由について、コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。

【写真】肩を大胆に出した赤レースのドレス姿の上戸彩

 * * *
 現在、ソフトバンクの新作CM「5Gってドラえもん?『未来のしずか登場』篇」が放送され、“未来のしずかちゃん”を演じる上戸彩さんの姿が話題を集めています。

 上戸さんは、グレーのブレザー、白のブラウス、チェックのスカート、紺のハイソックスという制服姿に、髪形はピンクのゴムで結んだツインテールで登場。白戸家の「アヤ」と一人二役を演じ分けています。

 上戸さん本人はメイキング映像で女子高生姿について、「痛いなと思います」「恥ずかしい」と照れていました。しかし、35歳とは思えないほど似合っているという声のほうが多く、「(ドラマ名をもじって)リアル“35歳の少女”」などの絶賛が集まっています。

 また、上戸さんと言えば、20日夜に放送された『M-1グランプリ2020』(ABC・テレビ朝日系)で司会を務め、ここでもネット上で話題を集めました。今や12月の風物詩と言われる生放送番組であり、「今年も上戸彩が優勝」「上戸彩のショートカット最高」などの声で盛り上がっていたのです。

 さらにさかのぼること数か月、夏にはドラマ『半沢直樹』(TBS系)で主人公の妻・半沢花を担当。池井戸潤さんの原作小説で花は登場しないにもかかわらず、続編にも起用され、各話に登場していたことからも、人気キャラクターであった様子がうかがえます。

戦いの緊張感をやわらげ、癒す存在

 特筆すべきは現在、上戸さんが子育て中心の生活を送りながら、ピンポイントで仕事をしていること。上戸さんは2015年8月に女児、2019年7月に男児を出産しましたが、手のかかる時期だけにかつてのような仕事量は難しいのでしょう。しかし、ピンポイントの出演でもインパクトを残して話題になり、活動ペースを落としていることを感じさせません。

 では、なぜ上戸さんはピンポイントの出演でインパクトを残せるのでしょうか。前述した今年の出演作を見ると、その理由が浮かび上がってきます。

 ソフトバンクのCMで演じた『ドラえもん』のしずかちゃん、『M-1グランプリ』の司会、『半沢直樹』の半沢花。いずれも男性の多いコンテンツの中で、“紅一点”的なポジションを担っているのです。また、後者2つは主に男性たちの緊張感あふれる戦いの場であり、上戸さんの存在がホットひと息つくような癒しを感じさせていることがわかるでしょう。

 実際、『ドラえもん』では、しずかちゃんの登場シーンでジャイアンやスネ夫がのび太をいじめるシーンは少なく、半沢直樹は仕事を終えて家に帰ると柔和な顔になり、『M-1グランプリ』の出場者や審査員が上戸さんのナチュラルな笑顔に癒されていることを何度も明かしています。

 その上で重要なのは、上戸さんの存在や言動が「本編を邪魔することがない」こと。たとえば上戸さんが悪目立ちして、のび太とドラえもんの物語、半沢直樹が悪人と戦う物語、芸人たちの漫才バトルを邪魔するようなシーンがないから、男性視聴者から支持され、女性視聴者からも嫌われにくいのです。

堺雅人が語る「ずっと変わらない」の意味

『半沢直樹』で夫婦役を務め、ソフトバンクのCMでものび太役で共演している堺雅人さんが上戸さんについて興味深い発言をしています。あまり知られていませんが2人は、17年前に放送された上戸さんの初主演ドラマ『ひと夏のパパへ』(TBS系)で共演していました。当時、上戸さんは17歳でしたが、「そのころから印象がずっと変わっていない」「あまり年齢を感じない」と言うのです。

 これは見た目だけのことを言っているわけではなく、明るさや素直さなどの内面も含めたものでしょう。堺さんに限らず視聴者にも「10代のころからあまり変わっていない」という印象があるから、活動ペースを落としてピンポイントの出演になっても違和感なく受け入れやすいのです。

 むしろ変わらないからこそひさびさに見ると貴重さを感じやすく、また、ピンポイントの出演でもインパクトを与えられるから忘れられてしまう不安はありません。たとえば、『M-1グランプリ』の放送前は、「早く上戸彩が見たい」という声がツイッターに飛び交うなど、視聴者に適度な飢餓感を与えています。

 芸能界を見渡しても、ピンポイントの出演でこれほどのインパクトや好印象を残せる人はなかなかいません。これは芸能人としてのスキルというより、上戸さん本人の魅力によるところが大きいだけに、今後もいきなりオファーが減ることはないでしょう。

 しかし、上戸さんは「もともと保育士になりたかった」「チャイルドケアライセンスを持っている」ほどの子ども好きだけに、子育て優先のスタンスを変えることはなさそうです。業界内での評価が高く、しかもスタッフや共演者から好かれるタイプであることも含め、2021年もピンポイントでの活躍が見られるのではないでしょうか。

【木村隆志】
コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者。雑誌やウェブに月30本前後のコラムを提供するほか、『週刊フジテレビ批評』などの批評番組に出演し、番組への情報提供も行っている。タレント専門インタビュアーや人間関係コンサルタントとしても活動。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』『話しかけなくていい!会話術』『独身40男の歩き方』など。

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