
「日々勉強!結果に責任!」「国づくり、地域づくりは、人づくりから」を信条とする参議院議員赤池まさあき(自民党・比例代表全国区)です。
我が国の安全を保障し、自由で開かれたインド太平洋(FOIP)を実現するためには、激動する国際情勢に機敏に対応する外交・防衛・情報力の強化が不可欠です。

12月25日(金)、自民党外交部会が開催され、中露機の東シナ海及び日本海における飛行と、尖閣諸島領海での中共公船の我が国漁船への接近事案について、議論しました。
外務省・防衛省によると、12月22日(火)午前から午後にかけて、中共の爆撃機(H-6)4機とロシアの爆撃機(TU-95)2機が、日本海から東シナ海までの長距離にわたる協働飛行を実施したとのことです。これは、昨年7月以来2度目の共同飛行となります。我が国は、防空識別圏(ADIZ)とその周辺を共同飛行したことから、航空自衛隊機が緊急発進(スクランブル)を行い、それぞれの外交ルートを通じて、我が国として“関心表明”をしかるべく行ったとのことでした。領空侵犯はありませんでした。

また、12月23日(水)未明、我が国固有の領土である尖閣諸島においては、中共海警2隻が我が国領海へ侵入し、我が国漁船に接近しようとする動きを見せましたが、が海上保安庁巡視船を配備し、漁船の安全を確保したとのことです。我が国は、外交ルートを通じて、東京と北京の双方で中共側に厳重に抗議しました。領海侵入時間は16時間15分でした。
私は次のような発言を行いました。
「中露の我が国周辺海域での2度目の共同飛行について、直前に空自、海自、陸自が、それぞれ日米や多国間の合同訓練を実施していたわけだが、関係があるのでしょうか。また、二国間の信頼友好関係は、言葉対言葉、行動対行動で構築されるわけで、一連の中共公船の尖閣諸島での行動は、容認できず、これで習近平国家主席の国賓来日はあり得ないことだけは確認しておきたいと思います。」
私の質問に対して、防衛省は「中露はいつも我が国の動きを見ているわけで、一連の行動は我が国の動きへの対応の可能性はあると思っています。」とのことでした。
我が国固有の領土である尖閣諸島への中共公船による常態化した侵略行為に対して、外交ルートによる“言葉”での対応だけでなく、日米や多国間の共同訓練を既に実施してますが、更に活発化させる必要があります。
中共には、‘言葉’だけでは通じず、‘行動’で理解させる必要があります。世界第2位の経済大国となり、それを背景とした軍拡に対して、我が国は自主防衛力を強化するとともに、日米同盟を深化させつつ、日台、日豪、日印、日加、日欧等や、多国間の連携を更に強化すべく力を尽くしていきたいと思います。そして、そのための人材育成、確保も強化していたいと思います。
最近の自衛隊の日米や多国間の共同訓練については、以下です。
●日米、多国間の共同訓練の更なる実施を

我が国戦闘機F-15と米空軍B-1爆撃機
私が党外交部会で発言しように、12月22日の中露共同飛行前に、我が国自衛隊は、日米や多国間での合同訓練等を次のように実施しています。
8月27日~11月28日 海自:潜水艦を米国ハワイに派遣し洋上訓練と施設利用訓練を実施
10月20日 空自:日米共同訓練を日本海、東シナ海、沖縄周辺空域で実施 我が国戦闘機18機と米空軍B-1爆撃機1機
同日 空自:日米共同訓練を太平洋で実施 我が国F-35A2機と米海軍強襲揚陸艦1隻
11月3~6日 海自:日米印豪共同訓練(マラバール2020)をベンガル湾とアラビア海で実施
11月4~5日 空自:米宇宙軍主催多国間机上演習「シュリーバー演習2020」を実施 日米豪加仏独乳英
11月12日 海自:日豪共同訓練を九州西方で実施
11月17日 海自:日加共同訓練(KAEDEX20)を九州西方で実施
同日 空自:日米共同訓練を日本海、東シナ海、沖縄周辺空域で実施 我が国戦闘機16機と米空軍B-1爆撃機2機
11月18~28日 海自:機雷掃海の日米共同訓練を日向灘で実施
12月2~15日 陸自:日米行動方面隊指揮所演習(YS-79)を実施
12月4日 空自:日米共同訓練を日本海、東シナ海、沖縄周辺空域で実施 我が国戦闘機16機と米空軍B-1爆撃機1機
12月7~18日 陸自:米海兵隊と島嶼部攻撃対応のための実働訓練(フォレストライト)を実施
12月16日 空自:日米共同訓練を日本海、東シナ海、沖縄周辺空域で実施 我が国戦闘機15機、米軍はB-1爆撃機2機
12月15~17日 海自:日米仏共同訓練を沖ノ鳥島周辺で実施

左から「ひゅうが」は我が国ヘリ搭載護衛艦 「ジョンSマケイン」は米海軍駆逐艦 「エメロード」は仏潜水艦