記事

民主、共和の違いが先鋭化した1年

Pew Research Center年末恒例の回顧記事。米国は世界最大のコロナウィルス 感染者と死者を記録し社会的混乱を招きましたが、同時にジョージ・フロイドさんの殺害事件を機に高まったBLM(Black Lives Matter)や大統領選を巡る民主、共和両党の鞘当てなど、様々な動きがありました。で、題して「2020年、20の印象的な発見」。テクノロジー絡みの話題は例年より少なめですが、今のアメリカ人の心情を知る一助になると思われるので、駆け足で記録しておきます。詳しく知りたい方はリンク先へどうぞ。

1,コロナウィルス を健康上の重大な脅威だと見なす共和党員(と共和党寄りの人:以下も同様)は感染拡大時から一貫して民主党員のほぼ半分だった。

[画像をブログで見る]

2,コロナパンデミックで、4月末には世界人口の91%が部分的、または完全に国境封鎖された国に住んでいた。日米は共に部分封鎖だったが、海外旅行は壊滅。

3,コロナウィルス が蔓延するにつれ、両親と同居する18-29歳の若者が増え、大恐慌以来、初めて過半数を超え52%に達した。ちなみに今年1月は46%だった。

4,EUに対する英国人の見方が変わった。脱退決定時はEUを肯定的に見ていたのは44%に過ぎなかったが、6月の段階では60%にも達した。

5,西側の多くの国で中国に対し好意的でない見方が増大している。米国ではトランプ大統領就任以来20%増加して73%に。日本はなんと86%が好意を持っていない。その一因はコロナウィルス への対処が悪かった(61%)というものだが、それでも米国(84%)よりマシというのが西側諸国の見方。

6,今年の米大統領選に対する関心度は近来になく高かった。「どっちが勝つかは重要だ」とする人は83%に達し、「どっちでも同じ」の13%を圧倒。この数字は2000年には50%対44%だった。

[画像をブログで見る]

7,トランプ大統領への支持率は共和党員87%、民主党員6%と極端に割れた。81ポイントものギャップは戦後最大だ。ギャップはオバマ時代が67ポイント、子ブッシュ時代は58ポイントだった。

8,コロナ禍による経済停滞で、米国成人の42%が「自分または家族の誰か」が失業、レイオフ、賃金カットされたと8月段階で回答。その割合が高かったのはヒスパニック(53%)、18–29歳(54%)、低所得世帯(47%)だった。

9,11月段階で、米国成人の54%が、コロナで入院または死亡した人を個人的に知っている、と回答。また、商店や会社を訪れる時にマスク着用は6月に65%だったが11月には87%に上昇。共和党員もようやく追いついてきた。

[画像をブログで見る]

10,米国成人の86%が人類はコロナウィルス 蔓延から学ぶべき教訓があると考え、この教訓は神によって送られたと考える人は35%に及ぶ。神からの教訓ではないは37%。

11,米国に対する西側諸国13か国の好意度はトランプ大統領になってから大幅に低下。その信頼度の中央値はなんと16%に過ぎない。これは中国・習近平主席の19%より低い。最も信頼されているのは独・メルケル首相の76%。

[画像をブログで見る]

12,大統領選前の調査結果では、トランプ、バイデン支持者は共に、政治的優先事項の違いだけでなく、米国の中核的価値観が異なると見ていた。共に相手が勝てば米国に「永続的な害」をもたらす、と。

13,報道機関に関する評価は概して民主党支持者において高く、共和党支持者は批判的だ。特に共和党支持者には、報道の間違いはメディアに読者、視聴者をミスリードしたい意志が働いているとの”偏見”が60%にも達する.。(民主党支持者は32%)

14,Twitterの活用にも党派性が現れていて、民主党優位。米国ユーザーによるtweetの92%は上位10%のユーザーによるもので、その上位10%のうち民主党員は69%で共和党員は26%。上位10 %ユーザーの月間tweet数も民主党が157で共和党79の2倍も多い。

[画像をブログで見る]

15,米国在住のヒスパニックでLatinx(ラテン系アメリカ人)という表現を聞いたことがある人は23%で、自分で使っている人はたった3%だった。

16,聖書が米国の法律に影響を及ぼすべきだとする米国の成人は49%で、そうすべきでない50%と拮抗する。クリスチャンに限れば68%にも。

17,BLM運動への支援は人種を超えて広がった。黒人の86%は当然としてもヒスパニック77%、アジア人75%で、白人層でも60%だった。ただし、抗議活動について「犯罪を犯す状況を生み出している」と見る共和党員は82%もいた。民主党員でそう考えるのは39%だった。

[画像をブログで見る]

18,警官の行き過ぎた行動に批判が高まる中、警察予算を減らすことに賛同する人は25%に止まった。増やすべき31%、現状維持42%。また民間人に警官を訴える力を与えよ、とする主張に賛同したのは66%。黒人86%で、白人も60%。ここにも党派性が表れ、民主党員は84%が同意したが、共和党員は45%止まり。

19,陰謀論を振りまくQAnonについて知ってるアメリカ人は9月には47%まで増えた。それが米国にとって悪いことだと考える人は74%で、民主党員に限れば90%だが、共和党員では50%のみ。

20,ソーシャルメディアが政治的見解を含む投稿を検閲していると見る人は73%で共和党員では90%に及ぶ。また政治家がミスリードしたり不正確な投稿にはラベルを貼ることに合意しない共和党員は71%で、民主党員は73%が合意すると真逆の結果に。

[画像をブログで見る]

以上ですが、このようにほとんど全ての問題で民主、共和両党員に意識の違いがあらわなことがトランプ時代に進んだことを改めて実感させられました。

あわせて読みたい

「アメリカ」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    菅首相発言に漂う日本崩壊の気配

    メディアゴン

  2. 2

    渡邉美樹氏 外食産業は崩壊危機

    わたなべ美樹

  3. 3

    電車止めない政府 危機感の甘さ

    諌山裕

  4. 4

    青学・原監督の改革を学連は黙殺

    文春オンライン

  5. 5

    印象論で政権批判 NEWS23に苦言

    和田政宗

  6. 6

    なぜ日本経済は低成長に喘ぐのか

    澤上篤人

  7. 7

    母親が米議会乱入「地に堕ちた」

    Rolling Stone Japan

  8. 8

    大戸屋TOBは企業「乗っ取り」か

    大関暁夫

  9. 9

    尾身会長が求めるリーダーの姿勢

    BLOGOS しらべる部

  10. 10

    諸行無常なオタ活に感じる輝き

    シロクマ(はてなid;p_shirokuma)

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。