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安倍前首相がこれで逃げおおせると思っているとしたら大間違いだ

 茶番ですね。桜を見る会前夜祭の会費補填問題です。

 昨日の安倍前首相の謝罪会見を見ました。公設第一秘書がやったことで、自分は何も知らなかったということで逃げおおせるつもりのようです。

 結果的に国会で偽りの証言をしていたことを謝罪しました。しかし、それは「結果的に」ではなく、意図的だったのではないでしょうか。

 安倍前首相は見積もり書などの発行はなかった、明細書についてホテル側は「営業秘密」のため開示できないと述べていると説明し、質問にに立った無所属の小川淳也議員がホテル側から書面で回答をもらうように求めたことに対して「私がここで話しているのがまさに真実です」と強調し、「いい加減にやっているんだと決めつけるのであれば、もうコミュニケーションがみなさんとは成り立たない」と述べて文書での回答を拒みました。

 そして、こう言ったのです。「私がうそをついているというのであれば、うそをついているということを説明するのはそちら側ではないのか」と。

 今ではここで安倍前首相が述べたことの全てがうそだったことが明らかになったわけですが、そんなことはホテル側に確認すればすぐに分かったはずです。自らの潔白を証明するはずの確認を、なぜホテル側に対してしようとしなかったのでしょうか。

 安倍前首相が秘書の「補填はしていない」という説明を信じたのであれば、それを裏付けるのはたやすかったはずです。ホテルニューオータニとANAインターコンチネンタルホテルから明細書を取り寄せれば済んだのですから。

 秘書の説明が本当であれば、そこには後援会事務所が補填を行っていない事実が書かれていたはずです。それで野党の追及をかわすことは簡単にできたのではありませんか。

 しかし、安倍首相は自分の無実を証明できるはずの明細書を取り寄せようともしないで、「明細書はない」と虚偽答弁を繰り返したのです。秘書の「補填はしていない」という言葉を本当だと思ったのであれば、なぜ自らの潔白をはっきりと証明できる明細書を「ない」と言い張って文書での回答を拒んだのでしょうか。

 実際には、明細書も領収書もありました。そこには安倍後援会事務所が4年にわたって費用を補填していた事実が書かれていました。

 ホテル側から明細書を取り寄せなかったのも、文書での回答を求めなかったのも、この事実が明らかになるのを恐れたからではないでしょうか。会費の不足を補填していたことに気づいており、それが明るみに出ては困るから、ホテル側への照会をかたくなに拒んだのではないでしょうか。

 安倍前首相が国会で明言した「事務所は関与していない」「明細書はない」「差額は補填していない」という三つの答弁は事実と異なっていました、衆院調査局によれば、安倍前首相はこれらのうその答弁を少なくとも118回行っていたことが明らかになっています。

 東京簡裁は政治資金規正法違反(不記載)で後援会代表の配川博之公設第一秘書に罰金100万円の略式命令を出し、安倍前首相を嫌疑不十分で不起訴としました。これで一見落着としたいのかもしれません。

 しかし、刑事告発した法律家団体は特捜部の処分を不服とし、検察審査会への審査申し立てを検討しています。賭けマージャン問題で不起訴となった黒川元東京高検検事長にたいして検察審査会は「起訴相当」と議決しました。

 安倍前首相に対しても、検察審査会が同様の決定を行うにちがいありません。これで逃げおおせると思ったら大間違いですよ、安倍さん。

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