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インタビュー:カーボンプライシング、来年中に方向性示す=中井環境次官


[東京 21日 ロイター] - 環境省の中井徳太郎事務次官は、ロイターのインタビューで、二酸化炭素(CO2)の排出量に価格を設定する「カーボンプライシング」の導入に向けた制度設計について、本格的な議論を来年再開し、来年中に方向性を示すと述べた。ただ「経済への影響は十分配慮しないといけない。成長に資するというのがあくまで目的だ」と述べ、炭素税を来年導入するということではないと語った。

菅義偉首相は21日、梶山弘志経済産業相と小泉進次郎環境相に対してカーボンプライシングの制度設計の検討を指示した。中井次官は、炭素税、排出権取引について「両方議論の俎上(そじょう)に上る」と明言した。

2050年カーボンニュートラル目標に先行して、政府は30年度に温室効果ガスを13年度対比で26%減少させる目標を掲げてきた。中井次官は、6年連続で排出量が減り、経済も成長してきていることを理由に、30年度には目標以上の削減が可能だとの見方を示した。「今回のカーボンニュートラルの宣言を踏まえ、来年のCOP26(第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議)に向け議論し、野心的・意欲的なNDC(自国が決定する貢献)にするというところまでいっている。今の26%をどこまで下げるかという数字まではないが、方向感としてはそういうことだ」と指摘した。

<地域におけるESG金融>

環境省は金融庁と連携し、地域におけるESG(環境・社会・企業統治)金融の促進を目指している。ESG金融は、中長期的な視点に立って環境配慮型のビジネスや技術開発を進める企業に対して、金融機関が投融資を行うことを指す。

中井次官は「民間ベースで自立して回るマネーフローがない限り、地域のプロジェクトは回っていかない」と指摘。資金の出し手として、地域社会で地域金融機関の果たす役割が重要だと話した。環境省は、地域におけるESG金融促進事業の支援先金融機関として今年度は11の金融機関を採択したが、金融機関の好事例を他地域の金融機関にも共有していくことなどにより、地域におけるESG金融の普及に努めていく方針だ。

脱炭素に向け、大企業はサプライチェーン全体を見直す動きを始めている。中井次官は「金融機関がメインバンクとして世の中の動きをきちんと伝えていく。個別の融資案件を形成するだけではなく、地域の経済を回している企業に意識を持ってもらって一緒にサステナブルな案件を作っていく。このように企業と目線を合わせる作業は地域金融機関の役割だ」と述べた。

(和田崇彦、木原麗花 編集:内田慎一)

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