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  • 階猛

復興も「間」が大切-被災3県視察

震災から9年9か月余りが経ちました。14日から2日間、私が本部長代行を務める立憲民主党東日本大震災復興本部では、被災3県の沿岸部を訪ねました。今回の視察を通して、被災地の復興を成し遂げるには、三つの「間」を大切にすべきだと感じました。

一つ目の「間」は「空間」です。最初に訪れた大熊町では除染作業による廃棄物を中間貯蔵する施設を視察。福島県全域から、毎日10tトラックで2,400台もの量の除染廃棄物が運び込まれます。これを慎重に分別・保管するため、4,000人もの作業員が働いています。

中間貯蔵区域として国が使う土地の面積は、東京都の中野区とほぼ同じ広さです。そして「帰還困難区域」の大半では除染作業も済んでおらず、中間貯蔵が完了する時期は未定です。まして「最終処分」が終わり、中間貯蔵区域が元の土地に戻る姿は現時点で想像できません。

中間貯蔵施設が広がる巨大な「空間」は、原発事故のダメージの大きさを如実に物語っています。被災3県には津波による被災跡地や、区画整理でかさ上げした土地もあり、様々な「空間」が広がっています。これらを正常、有効に活用することが復興の大前提です。

二つ目の「間」は「時間」です。石巻市の大川小学校では児童74人、教職員10人の尊い命が津波の犠牲となりました。被災当時のまま震災遺構にすることが決まった大川小学校の1年生の教室で、雪降る中、お子さんを失くした父親の方から貴重なお話を伺いました。

この方は「子供たちの命を守りたい」という真摯な思いから語り部となり、訪れる人に早期避難の重要性を訴え続けています。双葉町や陸前高田市に設けられた「伝承館」でも貴重な映像と展示物を拝見しました。多くの犠牲のもとに得られた教訓を、「時間」を越え、いつまでも国民の共有財産とする。復興が進んでも、決して忘れてはならないことです。

三つ目の「間」は「人間」です。陸前高田市では、震災を契機に移住した若者が作ったNPOが、「移住留学」などで別の若者を呼び込んで交流人口を増やしています。

コロナ禍で活動は困難になっていますが、「人間」のつながりを強めれば社会は豊かになれるという理念の下、人口減少と高齢化で活力が乏しくなった住民を元気付けています。インフラが整っても、「人間」どうしの結び付きを強める活動がなければ、復興は完成しません。

今年の漢字は「密」が選ばれましたが、感染防止のためには「間」が大切です。被災地の復興も、三つの「間」を大切にすることでゴールが近づくはずです。

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