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衆議院選挙の争点についての私見

 昨日衆議院が解散されました。12月16日の総選挙に向けて、様々な政策論争が繰り広げられていくと思われます。

 今回、選挙において選択すべきは何なのか?私はそれは、一つにはこれからの日本の進むべき道筋、そして二つ目にはそれを実現するための必要最低限の要素として、それを実現するための政権担当能力だろうと思います。

 政権担当能力については、少なくとも過去3年3ヶ月の民主党政権にあったとは思えませんし、第三極にも未知な部分が大きい。おそらくその部分での信頼は自民党が最も高いのだろうと思います。

 しかし、一つ目の日本の進むべき道筋。ここを考えたとき、有権者の多くの方は(民主党や第三極に不安を感じている方でも)、自民党の最近の議論を見て、はたしてグローバル化の進んだ世界において人口が減少に転じる日本が競争力を持って生き残っていかねばならない今の時代に適合した戦略を立てることが出来るのか、本当にしがらみを断ち切ることが出来るのか、その疑問を拭いきれないでいるのではないでしょうか。

 外交や安全保障については、中国や北朝鮮の問題にしても、その一番の基盤となるのはアメリカとの安定した同盟関係です。アジアの他の国々も日米の安定した同盟関係をのぞんでいる。それをある程度実現してきた実績を考えれば、自民党に対して、その分野での安心感は一定程度あろうと思います。

 しかし、例えば、日米関係や知財の問題、日本の相対的な経済力や人口動向など、現実を踏まえれば早期に参加を表明し日本の国益を守る交渉を一刻も早くはじめるべきTPP参加交渉についてその決断を出来ないでいる、あるいは、人口減少局面においては抜本的なデフレ対策とはなり得ない額ありきの公共事業中心のバラマキ政策を柱に据える、など、明らかに経済政策的に誤った打ち出しをしてしまっていることへの不安は正直存在すると思います。これでは福祉で大きな政府に偏りすぎた民主党と、細かな政策こそ違え、理念としては、社会主義・大きな政府路線、という点で同じです。

 ここ数年間で自民党の議員の構成は、大幅に地方に偏り、また若手の落選により高齢化してしまいました。結果として、いわゆる業界重視・利益誘導型の政治、そしてリアリストでない感情的右翼的な主張が多くなってきたように私自身感じています。

 自民党は本来、特定の業界のための政党ではなく、無党派も含めた日本の将来のための政党だったはずです。1960年代の自民党、国鉄民営化をした中曽根自体の自民党、小泉改革時代の自民党など、自民党はそもそも特定の一部の人のためではない改革政党であったはずです。わたしは自民党をもう一度そうした原点に戻さねばならないと考えています。

 今回の選挙においては、自民党、民主党、第三極、という争点もそうですが、同時に自民党の候補者のうちこうした改革指向の政治家をどのくらい国会に送り込むことが出来るのかも非常に大きなポイントだと思います。

 日本の将来のためには、自民党が国民政党、改革政党の原点に立ち返り、国益を守りながら内向きになることなく、グローバルに日本の底力を発揮出来るような戦略を実行していく。それが最善の選択なのではないでしょうか。

 

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