
[ニューヨーク 18日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、米経済対策で与野党の合意が得られるか疑念が出ていることに加え、英国と欧州連合(EU)の通商協議を巡る先行き不透明感が高まる中、安全資産としてのドルに買いが入った。
議会で協議されている9000億ドル規模の新型コロナウイルス追加景気対策を巡っては、18日中に合意が得られる公算が小さいとの見方が台頭。英国とEUの自由貿易協定(FTA)交渉については、EUのバルニエ首席交渉官が「この協定を1月初めから施行したいのであれば、あと数時間で有意義な交渉を進める必要がある」とし、合意への道は非常に狭いとの考えを示した。
テンパスのシニア外為トレーダー兼ストラテジスト、フアン・ペレス氏は、英国のEU離脱問題は「解決されていない主要なリスク要因」で、これにより世界的な安定が阻害されていることでドルが買われていると指摘。米経済支援策の先行きが不透明なことに加え、世界的に新型コロナウイルス感染による死者が増加していることも、安全資産への資金流入につながっていると述べた。
主要6通貨に対するドル指数は90.0190と、0.21%上昇。前日は89.822まで下落していた。
英ポンドは対ドルで0.60%安の1.3505ドルと、2年半ぶり高値から下落。
ユーロは対ドルで0.25%安の1.2240ドル、対ポンドで0.33%高の0.9060ポンド。
前日に過去最高値を再び更新した暗号資産(仮想通貨)のビットコインは0.24%安の2万2732.78ドル。
ドル/円 NY終値 103.31/103.34
始値 103.38
高値 103.47
安値 103.20
ユーロ/ドル NY終値 1.2255/1.2259
始値 1.2255
高値 1.2268
安値 1.2226
(表はリフィニティブデータに基づいています)