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高齢者のキャッシュレス決済というなら・・・

松阪市の令和2年一般会計補正予算(第8号)に反対しました。

PayPayと松阪市が連携する「コロナに負けるな!キャッシュレス還元事業費」1億9600万円余に対してです。

特に高齢者を対象にキャッシュレス化を図っていくということで、その目的は推奨されるべきでしょうが、問題はその方法です。

これは、買い物をすれば、だれでも、2割のポイント還元を受けられるようなお得な事業という印象を与えますが、特にこの事業の対象とされている高齢者が自助で越えなければならないハードルはきわめて高いものとなっています。市長は「乗り越えるべき壁」であることを答弁されましたが、これはちょっと地上レッスンしたから、「さあ、あとは、だれも助けることはできないけれど、自分で海に飛び込んでください」という性質のものです。

銀行が紐付を停止しているので、コンビニでチャージという方法を取ることになりますが、いろいろな色の看板のコンビニがありますが、入金できるのはその中の1つだけです。質疑に対してご答弁をいただきました。
入金できる機械は1店舗のところに1台です。そこで、スマホを出して、ATM器に向かってスマホを使って操作をして、現金を入れなければなりません。だれの手助けを受けることはできません。高齢者向けの事業と言いながら、たいへん大きな壁です。手間取っていると、狭い店舗の中での混雑と混乱も予想され、コロナの感染防止に懸念が生じます。

ほんとうに助けてほしい人には届かない1億9600万円です。

このお金は、本来、キャッシュレス決済業者のほうが自助努力で行うべきポイント還元を松阪市が公費負担するものです。

せっかく1億9千万円もかけるなら、コロナ感染を防ぐためにキャッシュレス化を推奨するのも、市内事業所での売り上げ増につなげるのにもいくつもの別の方法があるはずです。

事実、paypay社から、松阪市と同じように打診を受けた県内自治体の多くは二の足を踏み、この事業を選択することはなかった状況がものがたっています。松阪市も、もっと検討すべきだったと思いますが、自治体として労をかけなくても、コロナと言えば国から補ってもらえるお金だから使える事業だから乗ってしまう。

政府からの臨時交付金で補てんされることを想定してのことでしょうが、政府からのお金が入らなくてもやりましたか。
ポイント還元に1億9000万円ものお金が使えますか?
コロナと言えばなんでも国からお金が入ってくるからやるが、そうでなければしなったのではないですか。たとえ、お金がなくてもどうしてもやらなければならない事業ではないからです。
国からお金がもらえるから事業化するという事業には反対です。

キャッシュレス化を進めることの必要性を言うなら、ポイント還元分に公費を出すことではなく、キャッシュレス決済の普及啓発及びその模擬体験のための委託事業をするほうが自治体の事業としてはふさわしいと考えます。ポイント還元は、キャッシュレス決済業者が自助で行うべきことです。キャッシュレス決済業者の負担を公費でカバーする公助はあり得ない話です。

それよりも、これからの社会には必要なインフラだというなら、高齢者が困っているスマホの使いこなし方を、もっと公が取り組むにふさわしい方法で、たとえば、たんにキャッシュレス決済というよりも、生活全般に活用され生活必需の道具として活用される術が向上できるようにすることを政策化してもらいたい。

市民向けの体験型の機会も工夫すればできるはずです。
ポイント還元で釣るという考え方ではなく、きちんと普及、教育の場を提供するのが自治体の役割ではないでしょうか。

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