[ストックホルム 16日 ロイター] - フィンランドの通信機器大手ノキアは16日、第5世代(5G)移動通信システムを担当するモバイル・ネットワーク部門の来年の粗利益率が横ばいになるとの見通しを示した。
ノキアは、同部門について、まず事業改善計画の実行を重視するとし、比較可能な営業利益率が来年の約0%から中・長期的に大幅に改善するとの見通しを示した。
ノキアは10月に事業を4部門に分割する新戦略を発表。ペッカ・ルンドマルク最高経営責任者(CEO)は「あらゆる手段を講じて」5Gで他社をリードすると表明した。
同CEOはインタビューで「今回の戦略転換に多大な技術投資を行う。技術で確実に主導権を握るため、短期的な利益率を犠牲にする」と発言。
「5Gは10年サイクルになる見通しで、まだこのサイクルのごく初期の段階にあることを念頭に置く必要がある」と述べた。
同社は先に、今年の営業利益率の予想を9.5%から9%に引き下げ、来年の営業利益率を7-10%と予想した。
光・固定ネットワーク事業を含むネットワーク・インフラ部門は来年の利益率が1桁台後半になる見通し。
ルンドマルク氏は8月にCEOに就任。来年1月1日付で新体制に移行する予定で、複数の幹部が退社している。