記事

「当然、石原新党は大阪の橋下さんと組む」田原総一朗氏インタビュー

1/2
AP/アフロ
AP/アフロ 写真一覧

月に1度の田原総一朗氏インタビュー。石原慎太郎氏の新党結成の真意、そして日本維新の会・橋下徹代表との連携はどうなるのか。週刊朝日問題についても意見を聞いた。【編集部 田野幸伸】(11月2日取材)

石原慎太郎氏が「作家」だという事を忘れるな

―石原慎太郎さんが都知事を辞任し、新党を旗揚げしました。

田原総一朗氏(以下、田原):今この時期になぜ、ということは、2つ理由がある。1つは夏頃、石原さんが新党を結成するんじゃないかという情報が飛び交った。だけど、この時石原さんはやらなかった。なんでこの時やらなくて、今なのか。夏の時点では、石原さんの長男の石原伸晃氏が自民党の幹事長だった。

石原慎太郎さんはあれでなかなか子煩悩だから、息子の邪魔をする気はないと。だから、当然伸晃さんが近い将来総裁になると期待していた。で、その伸晃さんが総裁にならなかった。つまり、息子が総裁になれないならば、俺がやるか、ということが1つ。

もう1つは、尖閣問題。今年の4月に石原さんがワシントンで、尖閣諸島を、埼玉に住んでいる個人から東京都が買い、東京都の所有にするということを宣言した。しかも、石原さんはその時に、「支那の自由にはさせない」と発言した。いわば、中国を挑発しまくった。

石原さんは、作家です。僕はね、作家としては認めている。石原さんにとっては、政治も作家活動の1つだと思う。作家というのは、波風を起こすのが一番のコンセプト、波風を起こすから、ベストセラーになる。中国を挑発するとともに、日本政府を挑発した。日本政府としては、東京都が買うと非常に面倒な事になる。そこで、結局、日本政府が買うことになった。

外務省が、尖閣の国有化について、何の問題はないと言った。それは私は間違いだと思う。もし、尖閣を国有化するならば、なぜ政府は、石原さんが言う前に去年でも、一昨年でも、例えば今年の4月時点でも、国有化をすると言わなかったのか。全くそういう発言はなかった。要するに、石原さんが尖閣を東京都のものにすると言ったので、政府が慌てた。おそらく、政府としては、石原さんが東京都のものにすると非常に厄介なことになるということで、慌てて国有化を考えた。石原さんからすれば、石原さんの日本政府に対する挑発に政府が乗ったと。石原さんからすると、彼は作家活動ですからね。中国を挑発し、日本政府を挑発し、日本政府が国有化するということになった。彼からすると、これで尖閣の問題は一件落着ですね。

―なるほど(笑)。

田原:混乱を巻き起こすのが彼の役割で、おさめるのは彼の役割ではない。そんなことは政府がやればいいと。だから、尖閣の問題は、彼は一件落着と。それで両方とも収まりがついたと。で、その次は何をやろうか、つまり、新しい作品の主題を何にするか。そこで、新党結成となった。だからこれも、石原さんによれば、作家活動の一環であり、新しい作品の素材だと考える。

写真提供:共同通信社

当然、石原新党は、大阪の橋下さんと組むと思う。これはいろいろと新聞などでは言われているけども、実は10月21日に橋下さんがこっそりと東京へ来て、石原さんに会ってる。つまり、どちらかと言えば、橋下さんのほうが石原さんに一緒にやってくれと言った可能性が強い。それで、橋下さんと組む。

おそらく、みんなの党もこれに参加するだろう。ここで、新聞やテレビが間違えていることがある。“第三極”を作ると言っているが、これは全く間違いだと思う。第三極っていうのは、つまりは野党ということですね。僕は、石原さんも、橋下さんも、第三極を作るつもりは全くないと思っている。第一、80歳の人間で、しかも石原さんは、自民党で大臣も経験している。今更、国会に出馬して、なんで野党の議員になるんだと。そんなことに興味は全くない。そんなことは、作家・石原慎太郎としては、テーマにならない。だから、当然石原さんは、第三極ではなく、新政権を考えている。自分が総理大臣になることを考えている。第三極というのは全くの間違い。結果は分かりませんよ。でも、彼の書こうとしている作品は、やっぱり総理大臣になるということが目的であって、第三極ではない。

しかし、繰り返し言うように、石原さんは作家なんだよな。今度もつまりそれは、作家としての活動の一環であり、だから、「日本を変える」と言ってる。憲法を破棄すると言ってる。でも、この破棄は、「破棄」ではない。これは、石原さんの作家としての言い方で、要するに、憲法「改正」ですよね。彼のテーマは自立です。それは、当然ながら、アメリカからの自立。自立は、彼の生涯のテーマなんです。だから彼は、どうすれば日本が更に成長していけるのか。どうすれば、日本の政治が安定するのかということは、全く考えていない。これが石原さんの作家活動であり、今回の新党結成も作家活動の一環である。

あわせて読みたい

「田原総一朗」の記事一覧へ

トピックス

  1. 一覧を見る

ランキング

  1. 1

    質疑から逃げた立民は論外だが、自民党も改憲やる気なし。不誠実な憲法審査会の結末

    音喜多 駿(参議院議員 / 東京都選挙区)

    05月07日 10:21

  2. 2

    病床ひっ迫で入院厳しく…「来た時点で肺が真っ白」 大阪の医師が警鐘「第3波以前とは全く別の病気という印象」

    ABEMA TIMES

    05月07日 08:12

  3. 3

    格差問題の必然性

    ヒロ

    05月07日 11:19

  4. 4

    「コカ・コーラは永久不滅!」雅楽師の東儀秀樹が深い”コーラ愛”を語る

    ふかぼりメメント

    05月08日 00:00

  5. 5

    「日本を食い物にする」無責任IOCに批判殺到…世界からも続々

    女性自身

    05月07日 13:46

  6. 6

    出口治明さんが語る「35年ローン」で家を買ってはいけない理由

    幻冬舎plus

    05月07日 09:04

  7. 7

    「首相も都知事もリアルな社会人の生活を理解してない」 "間引き運転"で露呈した政治家たちの「わかってない」感

    キャリコネニュース

    05月07日 09:14

  8. 8

    総選挙前に自民党総裁選? 安倍晋三元首相が再登板の可能性

    内田樹

    05月07日 14:46

  9. 9

    朝ごはんの器で1日が変わる コロナ禍で“食”を見つめ直すきっかけに

    羽柴観子

    05月07日 08:40

  10. 10

    今こそ、国民民主党の提案する30兆円の緊急経済対策を

    玉木雄一郎

    05月07日 16:57

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。