
[東京 16日 ロイター] - 政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長(地域医療機能推進機構理事長)は16日午前の衆院内閣委員会閉会中審査に出席し、人の移動によって二次感染が起きていることが明確になったため、政府の観光支援策GoToトラベル再考を含め、感染拡大防止には人の移動の停止が重要だと「再三」提唱してきたと述べた。今井雅人委員(立民)への答弁。
今井氏は、菅義偉首相が11日のインターネット番組でGoToトラベルが感染拡大の主要な要因でないとの提言を分科会からいただいていると発言したことについて、尾身氏に真偽を質問した。
尾身氏は「若い人は活動が活発なので、意図せずに感染が高齢者施設に広がることがあり、定量的にグラフで示せる」と指摘。「50歳以下の人が移動して二次感染を起こしていることがはっきりしきたので、人の動きを止めることが重要で、その一環のなかでGoToトラベルもある」と述べ、「本質は意図せず重症化が出るので、そのような文脈のなかでGoToも考えるべきと再三申し上げている」と強調した。
(竹本能文※ 編集:青山敦子)