
[ワシントン 14日 ロイター] - 米共和党上院の有力議員らは14日、今年の大統領選の結果が議会で覆える可能性は低いとの見方を示した。共和党上院ナンバー2のスーン院内幹事は記者団に対し、議員には選挙人投票の結果に異議を申し立てる権利が憲法で認められているとした上で、結果を覆すことへの支持はほぼ得られないと語った。
別の共和党重鎮、ジョン・コーニン上院議員も、それは「大きな間違いになる」と指摘。「最善を尽くしてもうまくいかなかったと認識すべきときだ。選挙とはそういうもの。必ず勝者がいて、敗者がいる」と記者団に語った。
コーニン議員はまた、トランプ大統領から平和的な政権移譲がなされるとの見方を示した。ただ、トランプ氏はまだ大統領選での敗北を認めておらず、選挙結果を覆すために複数の訴訟を起こしている。
トランプ氏は14日も、大統領選で不正があったとする根拠のない主張を繰り返した。
一方、この日は次期大統領を正式に選出する手続きである選挙人投票が州ごとに実施され、民主党のバイデン前副大統領が当選に必要な過半数を確保した。
これで大統領選の結果を覆そうとするトランプ氏の試みはほぼ行き詰まったが、トランプ氏に近い共和党議員の大半はバイデン氏を次期大統領と呼ぶことを避けている。
トランプ氏は、選挙結果に異議を唱える法廷闘争も不調となる中、選挙人投票の結果を来年1月6日の特別会議で承認しないよう議会を説得することにわずかな望みをかけるが、失敗に終わるのがほぼ確実とみられる。