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コメの輸入は聖域か

 コメの消費が減って農家には転作を求めながら、輸入義務のないミニマムアクセス米は変更なしとは納得できない。道農民連の要請に、私も同席しました。コロナ禍による打撃は、農家にも等しく襲っているのです。


 道農民連から参加したのは副委員長の岸本さん、書記長の富沢さん。「政府も食料自給率向上を掲げながら、農産物輸入を見直さないのはおかしい。農家が安心して農業に励めるようにしてほしい」(岸本さん)、「コロナ対策と称した次期作支援金は条件変更がされたため、現場は混乱している」(富沢さん)など、道農政事務所にてまっすぐ訴えました。私からも「切実な要求を受け止めるべき」と迫りました。

 コメで言えば、高齢化の進展や食の多様化などで毎年10万トンずつ消費量が減っている今の日本。加えてコロナ禍で飲食店での需要も減っていることから、米価下落と来年の作付けを大幅に減らすというダブルパンチ。それなのに変わらずミニマムアクセス米は毎年77万トンが輸入され、その半分は決まって米国産です。バターや脱脂粉乳は輸入量を減らしたのに、コメの輸入は聖域扱いなのです。

 輸入したコメの保管費用にも税金を投入し、年数が経てば加工用などへ安く提供するわけですから、いったい何のための輸入なのか。私も現職のときに質問しましたが、政府はWTO下での「義務」と繰り返しています。実際は「輸入の機会を提供する」のであって、義務と言い続けるのは米国との密約があるからではないかと指摘され続けているのです。

 「過去最大の作付け削減にふさわしく、過去最大の転作支援を検討していると聞きます」と担当者。転作支援金の拡充は必要ですが、大元のコメ政策が従来どおりでは輸入米の比率が高まっていくことになります。コメが作れない悔しさはあるし、作ったら低価格というのでは農家はやっていけません。「心配はよくわかります」と応じるのであれば、その旨を本省へ反映をと私たちから強調しました。

 新型コロナウイルスの感染拡大で、さまざまな日本の矛盾が浮き彫りになりました。農産物はじめマスクなど日用品も海外へ依存していたこと、医療や保健所の体制はギリギリだったこと、高学費のなか学生はアルバイトで生活を成り立たせていたことなど、この見直しこそが政治に求められているはずです。ところが菅政権は相も変わらず、ようやく GoTo も全国停止を表明するに至りました。支持率が大幅に下がったことが反映したのであれば、ここまでにならないとわからないのかとの思いになります。

 献身的に診察などをしている医師や看護師、高齢者や障害者を支える施設の職員は、旅行も飲食もガマンし続けてきています。医師会から医療の危機だと何度も発せられていたのに、あまりに政府の対応が遅い。命を守る本気さが見られない政治なら、やっぱり変えなければなりません。私も力を尽くしたい。

 【今日の句】米国に 胃袋までも 握られる

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