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NY市場サマリー(14日)ダウ下落 ドルは2年ぶり安値

[14日 ロイター] -

<為替> ドルが2年ぶり安値近辺を推移。米国やカナダで新型コロナウイルスワクチンの接種が始まり、米コロナ救済法案成立への期待が高まる中、高リスク通貨への買いが膨らんだ。

ドル指数は終盤の取引で0.07%安の90.7040。一時90.419と、2018年4月以来の安値に沈んだ。

米国では14日、米ファイザーが独ビオンテックと共同開発した新型コロナワクチンの接種が始まった。一番手はニューヨーク州ロングアイランド・ジューイッシュ・メディカル・センターの集中治療室(ICU)で働く看護師のサンドラ・リンゼイさんだった。

テンパスのシニア為替トレーダー兼ストラテジスト、フォアン・ペレス氏は、ワクチン接種の開始を受けて「極めて力強いリスクオンムードが広がった」と指摘した。

また、米与野党はこの日、総額1兆4000億ドルの2021年度予算案を巡り、詰めの協議を行った。さらに、議会の超党派グループが提案した9080億ドルの新型コロナ救済法案は、2つに分割される見込み。議会指導部はコロナ救済法案を21年度予算案に付帯させたい考えだ。

OANDAのシニア市場アナリスト、エド・モヤ氏は「救済策が実現する可能性があるとの楽観的な見方が台頭しつつあり、ドルにはマイナス材料だ」と述べた。

英国と欧州連合(EU)通商協議の合意成立への期待から、ポンド/ドルは0.79%高の1.3324ドル。

EUで英国のEU離脱問題を担当するバルニエ首席交渉官は、英国との貿易協定締結は依然として可能だとした上で、向こう数日がヤマ場になるという認識を示した。

高リスク通貨の豪ドルやニュージーランドドルも上昇。NZドルは0.08%高の0.7086米ドルと、18年4月以来の高値を付けた。豪ドルも0.07%高の0.7539米ドル。

ユーロ/ドルは約0.31%高の1.2146ドル。欧州各国が導入するコロナ制限措置による市場への影響は限定的だった。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは0.03%高の1万9132.83ドル。

市場では、今週開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)や英中銀の金融政策会合が注目されている。

<債券> 明日から2日間開かれる連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、長短利回り格差が小幅に拡大した。この日は米国で新型コロナウイルスワクチンの接種も始まった。

ソシエテ・ジェネラルの米金利戦略部長、スバドラ・ラジャパ氏は「きょうの債券市場の売りの大半はワクチン配布が理由だ」と指摘した。

利回りはFOMCの結果を巡るまちまちの予想にも反応。多くの投資家は、FRBが利回り上昇を抑えるために長期債の買い入れを増やす可能性を議論するとみている。しかし、利回り曲線スティープ化の動きは、FRBはまだ資産購入を調整しないと市場が考えていることを示唆する。

ラジャパ氏は「金融情勢の厳しさがかなり低下している事実を考えると、FRBが国債購入の平均年限を延長する必要はないとみられる。確かに利回り曲線はスティープ化しているが、インフレ期待値も大幅に上昇している。雇用情勢も引き続き改善している」と述べた。

午後の取引では、序盤に全般的に見られた動きが沈静化。2年債利回りと10年債利回り格差は1週間ぶりの水準に拡大し、前週末から約0.4ベーシスポイント(bp)広がり、77.9bpとなった。

TDセキュリティーズの金利ストラテジスト、ゲンナディー・ゴールドバーグ氏は「ニューヨークのロックダウン(都市封鎖)再導入の可能性を伝えた報道後に市場が動いたようだ。このため、ワクチン接種が始まったものの、事態が改善する前に悪化するのではないかと市場がやや懸念し始めているのかもしれない」と話した。

5年債と30年債の利回り格差も127.6bpに拡大。3カ月物財務省短期証券と10年債の利回り格差も82.2bpと小幅に拡大した。

10年債利回りは0.7bp上昇の0.898%で、前週のレンジ内のまま。30年債利回りは1.2bp上昇の1.637%で、こちらもこのところのレンジ内で推移した。

2年債利回りは0.117%で、前週末から0.4bp低下した。

<株式> 米国株式市場は、S&P総合500種とダウ工業株30種が下落して取引を終えた。国内での新型コロナウイルスワクチンの接種開始や大型M&A(合併・買収)案件を背景に一時は上昇していた。

米ファイザーが独ビオンテックと共同開発した新型コロナワクチンは、当局による先週末の緊急使用許可を受けてこの日接種が始まった。

ダウは過去最高値を付ける場面もあったが、ウォルト・ディズニーの下げに押されてマイナス圏で引けた。S&P500も一時1%近く上昇した。ファイザーは約5%安。

ロングボウ・アセットマネジメントのジェーク・ダラーハイド最高経営責任者(CEO)はワクチン接種開始について「市場は歓迎し、楽観的で強気だが、一般投資家は接種開始が特効薬になるわけではなく、期待ほど速いペースで進まないことを理解しつつある」と述べた。

アレクシオン・ファーマシューティカルは約30%急伸し、S&P500とナスダック総合を押し上げた。英アストラゼネカが390億ドルで買収することで合意したと発表した。アストラゼネカの米上場株は約8%下落した。

ディズニーは3.7%安。最近の株価上昇を理由にBMOキャピタル・マーケッツが投資判断を引き下げ、ネットフリックスを再び厳選銘柄としたことを嫌気した。ネットフリックスは約4%高となった。

アリババ・グループ・ホールディングは約3%安。中国の規制当局が、独占禁止の観点から過去の案件を適切に報告しなかったとして罰金を科すと明らかにした。

米取引所の合算出来高は104億株。過去20営業日の平均は115億株。

ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.36対1の比率で上回った。ナスダックでは1.08対1で値上がり銘柄数が多かった。

<金先物> 反落。米国での新型コロナウイルスワクチン接種開始を受けて安全資産としての金は売りが優勢となった。

中心限月2月物の清算値(終値に相当)は前週末比11.50 ドル(0.62%)安の1オンス=1832.10ドル。

米製薬大手ファイザーと独ビオンテックが共同開発した新型コロナワクチンの接種が14日に米国で始まった。ワクチン普及による早期の経済正常化への期待が高まり、投資家のリスク回避姿勢が後退。金相場の下押し要因となった。

ただ、外国為替市場では、対ユーロでドル安が進行。ドル建てで取引される金塊などの商品に割安感が生じ、相場の下値は限定的。翌日から開催される米連邦公開市場委員会 (FOMC)を控えて、様子見ムードも広がった。

金塊現物相場は午後1時35分現在、10.785ドル安の1828.745ドル。

<米原油先物> 新型コロナウイルスワクチン普及による経済正常化への期待から、反発した。

米国産標準油種WTIの中心限月1月物の清算値(終値に相当)は前週末比0.42ドル(0.90%)高の1バレル=46.99ドル。2月物は0.40ドル高の47.15ドル。

米製薬大手ファイザーと独ビオンテックが共同開発した新型コロナウイルスワクチンの 接種が14日、米国で始まった。米モデルナのワクチンも、早ければ週内に許可が下りる見通しで、経済が正常化すればエネルギー需要が回復するとの期待が高まっている。また、 サウジアラビア西部ジッダの港に停泊中のシンガポール船籍石油タンカーで14日、爆発が起きた。サウジは敵対するイランに近いイエメン武装組織フーシ派の「テロ攻撃」と主張。中東情勢の先行きに警戒感が広がっていることも相場を押し上げた。

一方、外国為替市場ではドルが対ユーロで一時上伸。ドル建てで取引される原油は割高感から売りが優勢となる場面もあった。

ロイターは、リビア国営石油会社(NOC)関係筋の情報として、14日の同国産油量が日量128万バレルと、11月末の125万バレルから増加したと報道。米エネルギー情報局(EIA)が前週に発表した週報でも、米原油在庫の大幅な積み増しが報告されており、供給過剰懸念も根強い。

ドル/円 NY終値 104.03/104.06

始値 103.74

高値 104.09

安値 103.52

ユーロ/ドル NY終値 1.2143/1.2146

始値 1.2153

高値 1.2176

安値 1.2124

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 99*26.00 1.6329%

前営業日終値 100*00.00 1.6250%

10年債(指標銘柄) 17時05分 99*25.00 0.8981%

前営業日終値 99*27.00 0.8910%

5年債(指標銘柄) 17時05分 100*02.00 0.3623%

前営業日終値 100*02.25 0.3610%

2年債(指標銘柄) 17時05分 100*00.38 0.1190%

前営業日終値 100*00.25 0.1210%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 29861.55 -184.82 -0.62

前営業日終値 30046.37

ナスダック総合 12440.04 +62.17 +0.50

前営業日終値 12377.87

S&P総合500種 3647.49 -15.97 -0.44

前営業日終値 3663.46

COMEX金 2月限 1832.1 ‐11.5

前営業日終値 1843.6

COMEX銀 3月限 2404.7 ‐4.5

前営業日終値 2409.2

北海ブレント 2月限 50.29 +0.32

前営業日終値 49.97

米WTI先物 1月限 46.99 +0.42

前営業日終値 46.57

CRB商品指数 162.2353 +0.9861

前営業日終値 161.2492

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